最終更新日:2025年11月24日
光のエネルギーの計算フォーム
要約
このページは光のエネギーの計算について実用的に解説したものです。光学、物理、半導体関連の分野で光のエネルギーを扱う方々にとって、理論の基礎から実務で役立つ計算式まで網羅しています。専門知識がない読者にも理解しやすいよう基礎概念から解説しています。上記の光のエネルギーの計算フォームに光の波長を入力するとエネルギー(eV)を計算することができます。

光のエネルギーの計算(公式の導出と波長・振動数・eVの変換)
目次
光のエネルギーとは
光は電磁波の仲間ですから、光のエネルギーは電磁波のエネルギーになります。光は波としての性質と粒子としての性質の両方を持ち合わせています。これを光の二重性といいます。光のエネルギーは光子ひとつが持つエネルギーのことです。光の量子性は光のエネルギーを求める研究から見いだされました。プランクの法則の発見あたりから、光電効果の発見、アインシュタインの光量子仮説あたりまでを調べるとわかります。
アインシュタインが発見した質量とエネルギーの等価性に関する式 E=mc2 (m:質量、c:光速)ついては次の記事を参照してください。
ここでは光のエネルギーを物理的な量として扱いますが、私たちがそのエネルギーをどのように色として認識しているかについては別の興味深い仕組みがあります。ヒトが光のエネルギーを色として認識する色覚の原理についての詳細は次の記事を参照してください。物理量と感覚の両方の視点から光を捉えるとその本質がより深く見えてきます。
光のエネルギーの単位
光のエネルギーの単位として使われるのはジュール(J)と電子ボルト(eV)です。ジュールは1ニュートンの力がその力の方向に物体を1メートル動かすときの仕事とです。1ボルトの電圧において1クーロンの電荷を動かすのに必要な仕事とも定義することができます。一方、電子ボルトは素粒子、原子核、原子、分子などの粒子が持つエネルギーを表すもので、1電子ボルト は電気素量をもつ荷電粒子が真空中で1ボルトの電位差を過するときに得るエネルギーのことです。
光のエネルギーの計算式(公式)
電磁波のエネルギー E [ J ] は次の式で計算することができます。
E = hν = hc/λ [ J ]
| h |
: プランク定数 6.62607 ×10-34 [ Js ] |
| ν |
: 振動数(=c/λ )[Hz] |
| c |
: 真空中の光速 2.99792458×108 [ m/s ] |
| λ |
: 真空中の電磁波の波長 [m] |
電磁波のエネルギーは電子ボルト(エレクトロンボルト) [ eV ] で扱われます。
1 [ eV ]というのは、1 [ V ]で加速された電子1つのエネルギーです。
1 [ eV ] = 1.60218×10-19 [ J ]
ですから、
h = 4.13566×10-15 [ eVs ]
よって、
E = (4.13566×10-15)×(2.99792458×108)/λ [ eV ]
E = 1.23984 × 10-6 /λ [ eV ]
光の波長は通常は nm で扱われます。
1 [ nm ] = 10-9 [ m ]
ですから、
E = 1.23984 × 103 /λ [ eV ]
となります。
結果として、波長から光のエネルギーに変換する計算式は次の通りです。
で光のエネルギーを求めることができます。また、次の式で光の振動数ν [Hz]を求めることができます。
可視光線の波長とエネルギーと振動数
可視光線の波長とエネルギーと振動数は次の表のようになります。

可視光線のスペクトル
| 波長 λ[ nm ] |
エネルギーE [ eV ] |
振動数[Hz](ν=c/λ)
|
| 200 |
6.20 |
14.99×1014 |
| 250 |
4.96 |
11.99×1014 |
| 300 |
4.13 |
9.99×1014 |
| 350 |
3.54 |
8.57×1014 |
| 400 |
3.10 |
7.49×1014 |
| 450 |
2.76 |
6.66×1014 |
| 500 |
2.48 |
6.00×1014 |
| 550 |
2.25 |
5.45×1014 |
| 600 |
2.07 |
5.00×1014 |
| 650 |
1.91 |
4.61×1014 |
| 700 |
1.77 |
4.28×1014 |
光のエネルギーから波長に変換する計算式は次の通りです。
光のエネルギーから振動数に変換する計算式は次の通りです。
次の図は電磁波の種類と波長・周波数・エネルギーの関係を示したものです。

電磁波の種類と波長・周波数・エネルギー
光のエネルギーの応用例
光のエネルギーの計算式は光の量子性と波動性からさまざまな分野で活用されています。具体的にはLEDのバンドギャップ計算、太陽光発電(ソーラーパネル)の発電効率の計算、写真の露光量と感光度の計算、レーザー加工、分光分析など多岐にわたります。
【参考記事】
よくある質問(FAQ)
Q:光のエネルギーを求める公式は何ですか?
A:光のエネルギー(E)は、プランク定数(h)と振動数(ν)の積(E = hν)で求められます。また、波長(λ)と光速(c)を用いると、E = hc/λ と表すことができます。
Q:1eV(電子ボルト)は何ジュール(J)ですか?
A:1eVは約1.602×10^-19ジュール(J)に相当します。これは電子1個が1ボルトの電位差で加速されるときに得るエネルギーです。
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Author:Photon(専門:光学、工学修士)