フォーカルプレーンシャッターの仕組み
古くから一眼レフカメラで使用されているシャッターはフォーカルプレーンシャッターと呼ばれる機械的に作動するシャッターです。フォーカルプレーンは焦点面を意味し、フィルムやイメージセンサーの手前の焦点面の近くに配置するシャッターのことです。シャッターボタンを押すと遮光幕が稼働してフィルムに露光します。遮光幕は先幕と後幕の2枚で構成されています。
次の図は低速時のフォーカルプレーンシャッターの動きを示したものです。撮影前は図の①のように先幕が閉じていてフィルムが遮光されています。シャッターボタンを押すと②のように先幕が開きフィルムに光が当たり露光が始まります。シャッタースピードの時間分だけ露光が行われた後、③のように後幕が閉じて露光が終了します。
次の図は高速時のフォーカルプレーンシャッターの動きを示したものです。撮影前は図の①のように先幕が閉じていてフィルムが遮光されています。シャッターボタンを押すと②のように先幕が開き始めますが追従して後幕も閉じ始めます。このとき先幕と後幕は同じ速度で動きスリットを作ります。このスリットがフィルム面を走査しフィルムに露光します。シャッタースピードの時間分だけ露光が行われた後、③のように後幕が閉じて露光が終了します。このようにして機械的な動作を高速にしていますが、低速時は光がフィルム全面に同時に当たるのに対し、高速作動は光がスリットが開いている部分の府フィルム面のみに当たります。そのためシャッター作動中に被写体の明るさが変わると露光の状態がフィルム面で異なることになります。ですから高速時は一瞬だけ光を被写体に当てるようなストロボ撮影には向きません。
先幕に電子シャッターを使い、後幕にメカシャッターを使用したもは電子先幕シャッターといいます。
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