高齢者の色がシルバーの由来
高齢者の色としてシルバーを認識している人はたくさんいます。シルバーシートやシルバー人材センターなど実際にシルバーで高齢者を表しているものがたくさんあります。高齢者でシルバーを連想すると白髪などを思い出しますが実際には関係がありません。
高齢者をシルバーと呼ぶようになったのは昭和48年(1973年)9月15日の敬老の日に国鉄が高齢者や身体障害者向けに導入した優先席の色がシルバーだったことに由来します。
国鉄はこの優先席を作るにあたって座席のシートの色を変えてわかりやすくすることにしました。しかし、新たな座席用の布を作る予算もないので既存のものを利用することになりました。ところがまとまった数の在庫があった座席の布は0系新幹線の普通座席に使われていたシルバーの布でした。
この0系新幹線のシルバーの布が採用された優先席は布の色からシルバーシートと名付けられました。シルバーシートはは当初は東京の中央線快速なとで導入されましたが、その他の地域や私鉄にも広がりました。このシルバーシートの導入によってシルバーは高齢者の代名詞のようになったのですが、高齢者をイメージして優先席の色にシルバーが選ばれたわけではありません。
英語のsilverは銀や銀色を意味しますが高齢者と言う意味はありません。英語圏では gray(灰色) や gold(金色) が高齢者の色として認識されています。
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