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2021年6月

2021年6月30日 (水)

オリンピックの五輪の色の意味は?

オリンピックシンボルとは

 オリンピックシンボルはオリンピック憲章第1章8で「単色または5色の同じ大きさの結び合う5つの輪」と定義されているオリンピック・リングで構成されるシンボルとされています。

オリンピックシンボル
オリンピックシンボル

オリンピック・リングの由来

 近代オリンピックの創立者のフランスのピエール・ド・クーベルタン男爵が1913年に考案したものです。

ピエール・ド・クーベルタン男爵
ピエール・ド・クーベルタン男爵

 その経緯として古代オリンピックが開催されたギリシアのデルフォイの祭壇にあった5つの輪を紋章が刻まれた石碑を参考に考案されたという説がありますが、この石碑は第11回ベルリンオリンピックの際に組織委員会の事務総長のカール・ディームが聖火リレーの式典の演出のために設置したものでした。式典は盛大に執り行われましたが、この石碑は撤去されませんでした。1950年代後半にアメリカ人作家のリン・プールとグレイ・プールがデルフォイを訪れたときにこの石を再発見し「古代競技の歴史(History of ancient Olympic games、1963年)」で紹介しました。この石碑は「カール・ディエムの石」として知られるようになり、オリンピック・リングのデザインは古代オリンピックに由来するものという説が流布しました。

オリンピック・リングの意味

 オリンピック・リングは白地に青、黄、黒、緑、赤の5つの輪が連なったものです。クーベルタン男爵はこの5つの輪をヨーロッパ大陸、アメリカ大陸、アフリカ大陸、アジア大陸、オセアニア大陸の5つの世界大陸に見立てました。また5つの大陸と色には関係がなく、どの輪がどの大陸を意味しているというような定義はされていません。白、青、黄、黒、緑、赤の6色はすべての参加国の国旗を再現できる色して選んだものとされています。 

 クーベルタン男爵は「Olympique 1913年8月号」において、「このように組み合わせられた6色(旗の白地を含む)は例外なくすべての国の色を再現している。スウェーデンの青と黄、ギリシャの青と白、フランス、イギリス、アメリカ、ドイツ、ベルギー、イタリア、ハンガリーの三色旗、スペインの黄と赤、ブラジルとオーストラリアの革新的な国旗、古代日本と現代中国の国旗も含まれている。まさに、国際的なエンブレムです」と述べています。

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2021年6月25日 (金)

ガリレオの思考実験「重いものほど速く落下するのか」

 イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイは「重たいものほど速く落下する」という当時主流だった考えを否定しました。

 ガリレオはこれを証明するために重い鉄球と軽い鉄球を用意し、2つの鉄球を紐でつないで落下するという思考実験を考えました。もし、重たいものが速く落下し、軽いものが遅く落下するならば、この紐でつないだ2つの鉄球の落下速度は、それぞれの鉄球の落下速度の平均値になるはずです。しかし、2つの鉄球は紐でつながれていますから、2つの鉄球の重さを合計した1つの物体と見なすことができます。そのように考えると、この物体の落下速度はもとの鉄球の落下速度より速くなるはずです。

ガリレオの思考実験「重いものほど速く落下するのか」
ガリレオの思考実験「重いものほど速く落下するのか」

 ガリレオはこの思考実験から同じ現象に対して矛盾する2つの結論が出てくるのはおかしいと考えて実際に実験をしてみました。そして、「重たいものほど速く落下する」が間違いであることを確かめまたのです。

 ちなみに、この実験はガリレオの弟子のヴィンチェンツォ・ヴィヴィアーニによる伝記ではピサの斜塔で行われたと伝えられていますが、実際には斜面で玉を転がす実験だったと考えられています。

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