カメラの基本的な仕組み
カメラの基本的な仕組み
次の図は、カメラの基本的な構造を示したものです。実際のカメラは、凸レンズ1枚ではなく、複数のレンズを組み合わせることによって、収差などの問題を低減するよう工夫されていますが、原理としては1枚の薄い凸レンズがついていると考えることができます。
絞り(Fナンバー)とシャッタースピードの関係
カメラは物体からやってきた光をレンズで集光し、フィルム上に像をつくります。このとき、絞りによってカメラに入る光の量が調整されます。絞りはFナンバーで決まります。また、フィルムを感光させる時間はシャッタースピードで決まります。フィルムにある一定量の光をあてることを露出といいます。フィルムにあたる光の量をEV値といい、EV値は、Fナンバーとシャッタースピードの組み合わせで決まります。
像の明るさはFナンバーの2乗に反比例し、Fナンバーが小さいほど光の量が増えます。そのため、暗いところで写真を撮影するときには、Fナンバーを小さくして、シャッタースピードを長くします。しかし、シャッタースピードを長くすると、手ぶれが生じたり、物体が動いているときには像がぶれたりします。したがって、暗いところではストロボを使って光の量を増やして撮影する必要があります。
カメラのピント合わせ
凸レンズで物体の実像をつくるとき、物体とレンズの位置によって、像ができる位置(スクリーンの位置)が変わります。
ところが、カメラではフィルム面を動かすことができないため、物体までの距離にかかわらず、常にフィルム面に鮮明な像を結ぶようにしなければいけません。そこで、カメラのピント合わせは、レンズの位置を前後に動かすことによって行います。フィルムの位置が焦点深度の範囲に入るように、レンズの焦点距離が調整されます。Fナンバーを大きくすると、焦点深度が大きくなります。
携帯電話などん使われている単純なカメラは、レンズの位置が固定されていて、焦点距離を変えることはできません。このようなカメラでは、レンズを小さくして焦点深度を深くしています。最近のスマホのカメラでは焦点距離の異なる複数のレンズを搭載したものあります。
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