虹は七色か六色か―真理と教育の問題を考える (ミニ授業書)
板倉聖宣 著
日本では多くの人が虹の色は7色と答えますが、もともと日本人は虹の色を7色とは認識していませんでした。日本人が虹を7色と認識するようになったのははイギリスのアイザック・ニュートンの研究に基づく教育によるものです。実際に虹を見ていると、7色を見分けることが難しいことはよくわかります。他の国では6色や5色と見ているところもあります。米国も昔は7色だったそうですが、6色にしか見えない虹をわざわざ7色とするのは教育上よろしくないという提案があり、現在では6色になっているそうです。
古い文献にまで遡って虹の色は何色なのかを追求していく、非常に興味深い本です。虹の色について詳しく知りたい人にお勧めです。本の大きさは小冊子です。
説明
内容(「MARC」データベースより)
虹の色は日本では七色が常識だが、アメリカでは六色が常識になっている。この虹の色数の違いから、人々の教育や科学あるいは認識というものについての「考え方」そのものを、分かりやすい文章で解き明かす。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
板倉聖宣
1930年東京下谷(現・台東区上野)に生まれる。1959年国立教育研究所に勤務。1963年仮説実験授業を提唱。1973年遠山啓氏らと教育雑誌『ひと』を創刊。1983年編集代表として月刊誌『たのしい授業』を創刊(仮説社)。1995年私立板倉研究室を開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
発売日 : 2003/8/17
文庫 : 60ページ
ISBN-10 : 477350174X
出版社 : 仮説社 (2003/8/17)
ISBN-13 : 978-4773501742
目次
- 虹は何色か
- 再び、虹は何色か
- アメリカでは“虹は六色”と思われている理由についての4人の学者の考え
- アメリカ人は、ずっと以前から“虹は六色”と考えていたか
- 日本人はずっと以前から“虹は七色”と思っていたか
- ニュートンが分光学の研究をはじめた当時のイギリスでは“虹は七色”が常識化していたか
- アメリカ人はいつごろ、なぜ“虹は六色”と考えるようになったか
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