光の反射の実験で半円レンズが使われる理由
光の反射の実験のときに半円レンズを使う場合があります。次の図のように、光線を半円レンズの曲面からレンズの中心に向けて入射し、入射角と反射角が等しいことを確認します。
なぜ反射の実験に半円レンズが使われることが多いのでしょうか。それは半円レンズの中心に向かう光線および半円レンズの中心で反射する光線が半円レンズの曲面で屈折しないからです。光線が曲面の接線に対して垂直になっているため、そのまま直進するのです。
そのため任意の入射角で光を入れたときに、必ず入射角=反射角になることを容易に確認できます。四角いガラス板の場合は、光が入射する点と射出する点で屈折するため、上図のようにはなりません。
光線を半円レンズの中心からずれた位置に向けて入射すると、光線は曲面で屈折します。ナリカチャンネルに半円レンズの反射の実験の様子の映像がありました。
反射の実験で半円レンズを使うと、屈折の実験にスムーズに移行できます。
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