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2020年4月

2020年4月30日 (木)

サイエンスコナン―レンズの不思議

サイエンスコナン―レンズの不思議 (小学館学習まんがシリーズ―名探偵コナン実験・観察ファイル)

青山 剛昌 (著), 金井 正幸, 岩岡 としえ, ガリレオ工房

子ども向けの学習漫画ですが、レンズの入門書として一冊持っていると良いと思います。レンズの機能や働きについて、いろいろな光の現象や実験から学ぶことができます。しっかりとした光学の原理に基づくコナン君の推理は、そりゃそうだと思いながらも、そうださすがコナン君と読み進めていくことができます。

出版社 / 著者からの内容紹介
子どもの「なぜ?」「どうして?」にコナンが答えていく『サイエンスコナン』。今回は、レンズの不思議に迫る。とっても身近なレンズなのに意外と知らないことだらけ。さてコナンはどのように謎ときをしてくれるか?

内容(「BOOK」データベースより)
コナンたちへ届いた、米花美術館からの一通の招待状。それは、レンズにまつわる難解な事件の幕開けだった…!コナンと仲間たちが実験を通して『レンズの不思議』を学び、事件を解明していくサイエンス物語。キミも、コナンと一緒に推理しよう。

単行本: 189ページ
出版社: 小学館 (2004/06)
ISBN-10: 4092961049
ISBN-13: 978-4092961043
発売日: 2004/06
商品の寸法: 18.2 x 12.8 x 2 cm

目次

  1. 怪盗赤メガネからの挑戦状!―レンズっていったいどんなもの?
  2. 虫メガネが謎のカギ!?―身近に使われているレンズ
  3. 観察して、真実を見極めろ!?―レンズで大きくしてみよう!
  4. 疑惑のペンション放火事件!!―レンズは光を集めるだけじゃない!?
  5. 事件のかげに黒ずくめの男!?―いろいろなレンズ大集合!!
  6. キヤノンのレンズ工場を見学せよ!―発見!レンズの作り方
  7. 2つのレンズで見えるものは…!?―2つのレンズを組み合わせてみよう!!
  8. 2つのレンズで暗号を解け!―3Dメガネを作って立体視をしてみよう!!
  9. 赤メガネの館の謎を解け!―身近な物でレンズを作ろう!!
  10. 事件解決!そして最後のテスト!?―世界で一番すばらしいレンズとは?

 

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2020年4月29日 (水)

光は蓄えることができるか(3)ー光を圧縮して蓄える

 米国のハーバード大学のレナ・ハウ博士とその研究チームは、1999年にボーズ・アインシュタイン凝縮を利用して、光の速度を真空の1800万分の1、つまり時速60 kmほどまでに遅くすることに成功しました。博士らは絶対0度(0 K = -273.15℃)近くの極低温にしたナトリウム原子が凝集したガスの中に振動数を調整した制御用レーザー光をあてておき、このガスの中に波長が少しずつ異なる多数の光を重ね合わせたパルス光を送る当てる実験を行いました。すると、パルス光が圧縮されて速度が劇的に遅くなったのです。この現象の原理はガラスを通る光の速度が低下する原理とは異なります。この原理は量子力学に基づくもので非常に難しいため、どのようなことが起きているのかだけを簡単に説明します。

 極低温のナトリウム原子のガスの中では、光の速度が波長によって異なります。すると、たくさんの波長の光を重ね合わせたパルス光が圧縮されその移動速度が遅くなるのです。続いて、制御用レーザー光を出たパルス光はもとの状態に戻ります。博士はこの極低温のナトリウム原子のガスはブラックホールとよく似た性質を持っていると述べています。このことは時空の曲がった空間が作られているということを意味しています。ナトリウム原子のガスの中の時空が曲がっているのであれば、アインシュタインが一般相対性理論ので述べた通りの現象が起きているはずです。つまり、ナトリウム原子のガスの中では時間の進み方が遅くなっていることになります。博士らは2001年には光線を完全に止めることに成功しています。

Lenehau

 博士らはこの実験で、ナトリウム原子のガスにパルス光をためて、後で取り出すという実験にも成功しています。パルス光を制御用レーザー光に導入した後、制御用レーザー光を消します。このとき、パルス光も消えてしまいますが、パルス光の情報はたくさんのナトリウム原子に記憶されます。制御用レーザーを再びナトリウム原子のガスに照射すると、パルス光がよみがえります。

 博士が実現したこの現象は光が遅くなるということだけではなく、光のもっている情報を物質に記憶させて、光としてよみがえらせることができるということです。この現象を利用すると、光を自由に操ることができるようになります。量子コンピューターやより優れた光通信の実現が可能になるでしょう。

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2020年4月28日 (火)

夢か科学か妄説か―古代中世の自然観 (平凡社 自然叢書)

夢か科学か妄説か―古代中世の自然観 (平凡社 自然叢書)

市場泰男 著

25年以上前の書籍なので、中古でしか入手できませんが、非常に面白い科学史の本です。古代の哲学者や科学者が自然現象をどのように捉えて、解釈しようとしたのかがよくわかります。光ネタでは第5章が必読です。あと第8章のホイヘンスの理論展開も面白いです。中古品で送料込みで約500円から入手可能です。お得感のある、お勧めの一冊です。

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内容(「BOOK」データベース)

奔放なる想像力のはばたくままに、自然の深奥に匿された秘密を〈解き明かした〉古代中世の科学理論。それは自然と物質を対象として謳いあげた詩であり、そこには冷徹な現代科学が忘れ去った自然への情愛がみちあふれていた。

単行本: 231ページ
出版社: 平凡社 (1987/07)
ISBN-10: 4582546048
ISBN-13: 978-4582546040
発売日: 1987/07
商品の寸法: 19.4 x 13.2 x 1.8 cm

目次

  • 第1章 金属や鉱石はどうしてできたか―科学以前の地球像(1)
  • 第2章 泉や川の水はどこからくるのか―科学以前の地球像(2)
  • 第3章 山はどうしてできたか―科学以前の地球像(3)
  • 第4章 地震はなぜおこるか―科学以前の地球像(4)
  • 第5章 物はなぜ見えるのか―古代中世の視覚論争
  • 第6章 自然は真空を嫌う―古代中世の科学キーワード(1)
  • 第7章 現象を救う―古代中世の科学キーワード(2)
  • 第8章 衛星か、突起か、斑紋か、雲か―土星の環をめぐる論争

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2020年4月27日 (月)

光は蓄えることができるか(2)ー光の速度を落として光を蓄える

 もしも光の速度を落とすことができたらどうでしょうか。光は真空中や空気中では秒速約30万キロメートルですが、屈折率nが1.5のガラス中の光の速さvは、 v = c / n (cは真空中の光速)より、およそ20万 kmにまで減少します。

 光の速度をもっと遅くできるような物質があれば「光は蓄えることができるか(1)」で説明した球体内の反射を利用するまでもなく、光をその材質に通すだけで光をある程度その材質中にとどめることができるようになります。

 例えば、次の図のように、もし屈折率が10000の物質が存在したとすると、光は30 km進むのに1秒を要することになります。

Hikariwotameru   

 さらに屈折率の大きな物質があれば、光を5秒、10秒という具合に物質内にとどめることができるでしょう。光を物質内にとどめる時間が長くなれば、それは光を物質内にためたと言えるのではないでしょうか。しかしながら、私たちの身の回りにある物質ではこれほどまでに屈折率の大きなものはありません。つまり、この方法は光をためる手段としては実現不可能です。

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2020年4月26日 (日)

鏡の中の物理学 (講談社学術文庫 31)

鏡の中の物理学 (講談社学術文庫 31)

朝永 振一郎 (著)

優れた科学者は難しい話をこのようにわかりやすく説明するのだなということを実感できる一冊です。

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ノーベル物理学賞に輝く著者がユーモアをまじえながら平明な文章で説く、科学入門の名篇「鏡のなかの物理学」「素粒子は粒子であるか」「光子の裁判」を収録。“鏡のなかの世界と現実の世界との関係”という日常的な現象をとおして、最も基本的な自然法則や科学することの意義が語られる。また量子的粒子「波乃(なみの)光子」を被告とした裁判劇は、わかりやすく量子力学の本質を解き明したノン・フィクションの傑作として、読者に深い感銘を与える。

文庫: 129ページ
出版社: 講談社 (1976/6/4)
言語 日本語
ISBN-10: 4061580310
ISBN-13: 978-4061580312
発売日: 1976/6/4
商品の寸法: 14.8 x 10.2 x 1 cm

目次

・鏡の中の物理学
・素粒子は粒子であるか
・光子の裁判-ある日の夢-

 

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2020年4月25日 (土)

光は蓄えることができるか(1)ー光は光のままで蓄えることが可能か

 光を光のままで蓄える方法としてまず簡単に思いつくのは、次の図のように内面が鏡面になった空洞の球体に光を取り込んで無限に反射させる方法でしょう。もちろん、球体内部は空気が存在しない真空とします。

Kagamijigoku

 この方法は一見すると永久に光をためておくことができるような感じがしますが、実現は不可能です。なぜなら球体の内面の反射率を100%にすることができないからです。仮に内面の反射率を99%にすることができたとしましょう。n回反射した後の光の強さは下記の式で求めることができます。

光の強さ

 球体内で光が100回反射すると光の強さはもとの約37%、300回反射すると約5%になってしまいます。

 光の速さは秒速約30万 kmもありますから、私たちが扱えるような大きさの球体では、光は無限に近い回数反射して、あっという間に消失してしまいます。それでは、球体の大きさを宇宙的規模まで大きくするとどうでしょうか。そうすると、単位時間あたりに光が反射する回数が減るので、ある程度の時間は光を球体内にとどめることはできるでしょう。

 しかし、これは遠くにある星から光がやってくるのと同じで、光を再び取り出すことができるまでに相当の時間を要することになってしまいます。とても光をためることができたと言えるような状態ではありません。

光は光として蓄えることができないのでしょうか。この続きはまた。

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2020年4月24日 (金)

レンズ  岩波写真文庫―田中長徳セレクション

レンズ  岩波写真文庫―田中長徳セレクション

日本の写真家、カメラ評論家の田中長徳(ちょうとく)セレクションの全5冊のうちの一冊です。

雑誌の付録や無料で配布されている小冊子のような装丁の本です。

紙質は悪くありません。写真や図が豊富ですが、すべて白黒です。

レンズに光が通る様子や、レンズでできる実像や虚像などの写真や解説図が豊富に掲載されています。レンズができるまでの様子をまとめたレンズ工場の取材写真も掲載されています。

手に取ると、この程度の小冊子でこの価格なの?と思いますが、中身はどうしてなかなか奧が深い内容で、写真だけでなく、読み物としても面白いです。

単行本: 63ページ
出版社: 岩波書店; 復刻版版 (2008/03)
ISBN-10: 4000282174
ISBN-13: 978-4000282178
発売日: 2008/03
商品の寸法: 17.8 x 12 x 0.8 cm

目次

光の性質
レンズの働き
レンズの製作
光学機械

 

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2020年4月23日 (木)

レンチキュラーレンズで光学迷彩?(1) 手品と物体の見え方

レンチキュラーレンズを使った手品

 レンチキュラーレンズという板状のレンズを通して物体を見えると、物体が消えて見えなくなる現象が起こります。この現象は手品でも利用されています。まずは次の手品の動画をご覧ください(BGMがかかっているので音量に注意してから再生してください)。

4D surprise + joke - Tenyo

 背面が横縞模様の壁になっている台の上に透明な箱を被せます。箱の向こうに背面の壁がしっかり見えていますが、この箱を開けると、なんと台の上に自由の女神が現れます。

レンチキュラーレンズを通して物体を見てみると

 つづいて、次の映像をご覧ください。解説は英語ですが、映像を見ると、レンチキュラーレンズを通して物体を見ると、どんな見え方になるかわかります。

A Real Invisibility Shield | How Does It Work?

横向きの2本の棒にプライヤーが立てかけられています。それらの前にレンチキュラーレンズを置くと、プライヤーが消え、横向きの2本の棒だけが見えます。しかも、2本の棒はプライヤーの後ろにあるのに、前面にあるように見えています。また、2分25秒ぐらいからになりますが、レンチキュラーレンズを棒の先端の方へ移動すると、棒が伸びて見えます。

なぜ、このような現象が生じるのかについては、後日、記事をアップします。

また、この現象は光学迷彩と言えるのでしょうか。

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2020年4月22日 (水)

実用光キーワード事典

6,380円と高価な本ですが、光学について調べるのには非常に便利な事典です。 目次を見るとわかりますが、これ一冊あると光学のたいていのキーワードが調べられます。それから冒頭に光の科学史の年表がついていて、何がいつ頃、発見、発明されたのかを調べるのにも非常に便利です。

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目次

1. 光の科学技術史
2. 光の特性
 2.1 はじめに
 2.2 光の速さ
 2.3 光の波長
 2.4 光の波長と色
 2.5 可視光
 2.6 単色光と白色光
 2.7 光の周波数
 2.8 光の放射量
 2.9 光のエネルギー
 2.10 放射強度
 2.11 放射輝度
 2.12 光の拡散
 2.13 ランバートの余弦則
3. 光の伝播
 3.1 はじめに
 3.2 光の進み方
 3.3 マクスウェルの方程式
 3.4 光のベクトル表示
 3.5 光の強度
 3.6 波面
4. 光の反射、屈折、透過
 4.1 はじめに
 4.2 反射
 4.3 反射の法則
 4.4 全反射
 4.5 エバネッセント光
 4.6 反射率
 4.7 屈折
 4.8 屈折の法則
 4.9 屈折計
 4.10 屈折率
 4.11 フレネルの公式
 4.12 透過率
 4.13 光の位相変化
 4.14 導波路
5. 光の分散
 5.1 はじめに
 5.2 分散の考え方
 5.3 正常分散と異常分散
 5.4 群速度と位相速度
 5.5 分散、分散率、群屈折率
6. 光の散乱
 6.1 はじめに
 6.2 散乱現象
 6.3 レイリー散乱
 6.4 ミー散乱
 6.5 ラマン散乱
 6.6 ブリルアン散乱
 6.7 表面散乱
 6.8 散乱計測
7. 光線
 7.1 はじめに
 7.2 フェルマーの原理
 7.3 マリュースの定理
 7.4 光路
 7.5 アイコナール
8. 光の結像特性
 8.1 はじめに
 8.2 射影変換
 8.3 焦点
 8.4 焦点距離
 8.5 ニュートンの式
 8.6 倍率
 8.7 球面による結像
 8.8 近軸光学
 8.9 アッベの零不変量
 8.10 球面の焦点距離
 8.11 ラグランジュ-ヘルムホルツの式
 8.12 主点と節点
 8.13 レンズの焦点距離
 8.14 薄肉レンズ系
 8.15 近軸光線追跡
 8.16 絞り
 8.17 開口絞り
 8.18 視野絞り
 8.19 口径比
 8.20 ビネッテイング
 8.21 テレセントリック光学系
 8.22 収差
 8.23 光線収差
 8.24 ザイデルの5収差
 8.25 不遊点
 8.26 正弦条件
 8.27 ハーシェルの条件
 8.28 ペッツバールの法則
 8.29 火線と火面
 8.30 色収差
 8.31 波面収差
 8.32 レンズ設計
9. ミラー、プリズム、レンズ
 9.1 はじめに
 9.2 光学ガラス
 9.3 光学樹脂
 9.4 光学結晶
 9.5 ミラー
 9.6 プリズム
 9.7 プリズムの検査
 9.8 レンズ
 9.9 レンズの検査
 9.10 レンズの使用例
 9.11 レンズの取り扱い上の注意点
 9.12 レンズの評価
 9.13 周波数伝達特性
 9.14 OTF
 9.15 MTF
 9.16 レンズ・プリズムの加工
 9.17 光学系の調整
10. 光学機器
 10.1 はじめに
 10.2 眼
 10.3 眼の光学性能
 10.4 眼鏡レンズ
 10.5 ルーペ
 10.6 望遠鏡
 10.7 顕微鏡
 10.8 顕微鏡の分解能
 10.9 顕微鏡の照明
 10.10 実体顕微鏡
 10.11 共焦点顕微鏡
 10.12 走査型プローブ顕微鏡
 10.13 測定投影機
 10.14 テレセントリック光学系
 10.15 アッベの原理
 10.16 測定顕微鏡
 10.17 オートコリメーター
 10.18 カメラ
 10.19 レンズメーター
 10.20 分光機器
 10.21 レベル
 10.22 セオドライト
 10.23 光波測距儀
11. 光の波動性
 11.1 はじめに
 11.2 コヒーレンス
 11.3 コヒーレンスの評価
 11.4 ヤングの実験
12. 光の干渉
 12.1 はじめに
 12.2 光の重ね合わせ
 12.3 等傾角干渉縞
 12.4 等厚干渉縞
 12.5 多光束干渉
 12.6 薄膜干渉
 12.7 反射防止膜・増加膜
 12.8 干渉フィルター
 12.9 白色光干渉
13. 干渉計
 13.1 はじめに
 13.2 2光路干渉計
 13.3 マイケルソン干渉計
 13.4 トワイマン干渉計
 13.5 フィゾー干渉計
 13.6 ジャマン干渉計
 13.7 レイリー干渉計
 13.8 斜入射干渉計
 13.9 天体干渉計
 13.10 多重光路干渉計
 13.11 トランスキー干渉計
 13.12 ファブリー‐ペロー干渉計
 13.13 シアリング干渉計
14. 光の回折
 14.1 はじめに
 14.2 ホイヘンス‐フレネルの原理
 14.3 キルヒホッフの回折積分
 14.4 回折の実際的扱い
 14.5 フレネルの回折
 14.6 フラウンホーファー回折
 14.7 バビネの原理
 14.8 各種開口による回折像
 14.9 多重スリットによる回折像
 14.10 回折格子
 14.11 ゾーンプレート
 14.12 回折による解像限界
 14.13 超解像
 14.14 回折像とフーリエ変換像
 14.15 コヒーレント結像
 14.16 インコヒーレント結像
 14.17 ディフラクティブオプティクス
15. 偏光
 15.1 はじめに
 15.2 直線偏光・楕円偏光・円偏光
 15.3 偏光の表示法
 15.4 ポアンカレ球
 15.5 偏光解析法
 15.6 結晶光学
 15.7 複屈折
 15.8 偏光干渉
 15.9 光弾性
 15.10 旋光
 15.11 部分偏光
 15.12 アイソレーター
 15.13 波長板
 15.14 補償板
 15.15 偏光子
 15.16 偏光プリズム
 15.17 液晶応用素子
 15.18 偏光解析装置
16. フーリエ工光学
 16.1 はじめに
 16.2 光フーリエ変換
 16.3 フーリエ変換像(回折像)
 16.4 フーリエ変換光学系
17. 光情報処理
 17.1 はじめに
 17.2 光学変換
 17.3 コヒーレント処理
 17.4 インコヒーレント処理
 17.5 コンピューターホログラム
 17.6 キノフォーム
 17.7 バイナリーオプティクス
18. 光と物質との作用
 18.1 はじめに
 18.2 電気光学効果
 18.3 磁気光学効果
 18.4 フォトリフラクティブ効果
 18.5 非線形光学
 18.6 位相共役
 18.7 アダプティブオプティクス
19. 光源
 19.1 はじめに
 19.2 標準光源
 19.3 白色光源
 19.4 水銀灯
 19.5 ストロボ光源
 19.6 LED
 19.7 SLD
 19.8 赤外光源
 19.9 X線光源
 19.10 点光源、線光源、面光源
 19.11 測光
 19.12 光度測定
 19.13 照度測定
 19.14 色温度
 19.15 分光分布
20. レーザー
 20.1 はじめに
 20.2 レーザーの特徴
 20.3 レーザーの種類
 20.4 気体レーザー
 20.5 ヘリウム・ネオンレーザー
 20.6 アルゴンレーザー、クリンプトンレーザー
 20.7 ヘリウム・カドミウムレーザー
 20.8 窒素レーザー
 20.9 炭酸ガスレーザー
 20.10 エキシマレーザー
 20.11 固体レーザー
 20.12 ルビーレーザー
 20.13 YAGレーザー
 20.14 半導体レーザー
 20.15 色素レーザー
 20.16 多波長レーザー
 20.17 白色レーザー
 20.18 安定化レーザー
 20.19 レーザー光の波長変換
 20.20 レーザーの安全規定
 20.21 レーザーの使用上の注意
21. 光ディテクター
 21.1 はじめに
 21.2 ホトダイオード
 21.3 ホトマル
 21.4 PSD
 21.5 イメージセンサー
 21.6 CCD
 21.7 イメージインテンシファイアー
 21.8 光の増幅
22. エレメントおよびデバイス
 22.1 はじめに
 22.2 機構素子
 22.3 マウント、ホルダー
 22.4 光学ベンチ
 22.5 定盤
 22.6 除振台
 22.7 微動素子
 22.8 位置決め用素子
 22.9 標準片
 22.10 オプチカルフラット
 22.11 オプチカルパラレル
 22.12 ピンホール
 22.13 アッテネーター
 22.14 フィルター
 22.15 シャッター
 22.16 光制御素子
 22.17 光変調器
 22.18 光偏向器、光走査器
 22.19 空間光変調器
 22.20 光ファーバー
 22.21 光IC,OEIC
 22.22 赤外線光学素子
 22.23 紫外線光学素子
 22.24 X線光学素子
23. 光応用計測
 23.1 はじめに
 23.2 直進光応用計測
 23.3 干渉応用長さ計測
 23.4 干渉応用形状計測
 23.5 干渉縞解析
 23.6 光ヘテロダイン法
 23.7 レーザードップラー法
 23.8 スペックル応用計測
 23.9 ホログラフィー干渉計測
 23.10 回折応用計測
 23.11 モアレ応用計測
 23.12 画像計測
 23.13 ストロボ応用計測
 23.14 高速度画像計測
 23.15 ステレオ計測
 23.16 リモートセンシング
 23.17 フォーカス応用計測
24. 光応用検査と分析技術
 24.1 はじめに
 24.2 ひずみ検査
 24.3 ウエハー異物検査
 24.4 分光応用計測
 24.5 膜厚測定
 24.6 濃度測定
 24.7 放射温度計
25. 光応用加工技術
 25.1 はじめに
 25.2 レーザー加工
 25.3 リソグラフィー
 25.4 光造形
26. 光応用情報技術
 26.1 はじめに
 26.2 電子写真
 26.3 光プリント技術
 26.4 光入力技術
 26.5 光ピックアップ
 26.6 光ディスク記録と光メモリー
 26.7 ディスプレー
 26.8 光ジャイロ
27. 医用光技術
 27.1 はじめに
 27.2 レーザー医療器
 27.3 内視鏡
 27.4 眼底カメラ
 27.5 光CT
 27.6 光ピンセット
28. 参考文献
29. 索  引

 

単行本: 261ページ
出版社: 朝倉書店 (2005/10)
ISBN-10: 4254201222
ISBN-13: 978-4254201222
発売日: 2005/10
商品の寸法: 21.2 x 15.2 x 2.8 cm

 

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2020年4月21日 (火)

光には重さがあるのか

 イギリスの物理学者アイザック・ニュートンの伝記に「リンゴが木から落ちるのを見て、万有引力を発見した」という有名な逸話があります。ボールを投げると放物線状に曲がりながら落下するように、私たちの身の回りにある質量をもつものはすべて地球の重力に引かれて地面に落下します。

 アインシュタインは1905年6月に『運動物体の電気力学について』という論文で特殊相対性理論を発表し、その3ヶ月後に『物体の慣性はその物体の含むエネルギーに依存するであろうか』という論文で、エネルギーと質量は等価であり、相互に交換可能であることを示しました。これが有名な次の式です。

       ①式

 それでは、エネルギーと質量が等価であるならば、エネルギーをもっている光も重力の影響で曲がるのではないでしょうか。

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 アインシュタインは、強い重力が働く場所では、図のように空間が曲がると考えました。そして、空間が曲がると、時間が遅れると考えました。これを重力による時空の曲がりと言います。そして、時空が曲がったところでは、直進する性質をもつ光が空間の曲がりに沿って進むようになる。つまり、光は歪んだ空間の中を直進するが、空間が曲がっているのだから、外から見ると光が曲がって進んでいるように見えると考えました。光の進路を調べればこの理論が正しいかどうかを確認できると予言しました。

Photo_20200419152901

 彼の予言は1919年5月29日の皆既日食のときに、太陽の光が遮断されたわずかな時間を利用して、太陽周辺に見える星を観察することによって確かめられました。このとき、太陽の陰に隠れて見えない位置にあるはずの星が見えたことが確認されたことによって、アインシュタインの一般相対性理論が正しいことが証明されたのです。

 エネルギーと質量が同等で、光が重力によって曲がるならば、光に質量があると言っても良いのしょうか。私たちが物体の質量を考えるとき、物体は静止しています。この静止した物体の質量を静止質量といいます。その静止した物体の質量とエネルギーの関係を表した式が

     ①式

なのですが、元々、この①式は次の②式から運動量pがゼロだったときに導出されるものです。①式を見て、単純に「光もエネルギーがあるから質量がある」と考えてはいけません。光は静止することなく常に一定の速度で動いていますから、①式は光には適用できません。

     ②式

(E:エネルギー、m:質量、p:運動量、c:光速)

ところで、②式において、質量mがゼロだったとすると、

     ③式

となります。mがゼロでもEはゼロにはならないことは明白です。

この式を運動量pの式に直すと、

   ④式

となります。この式はマクスウェルの電磁波の方程式から導出することができます。ここでは省略しますが、②式において質量mをゼロとしたときに、電磁波の持つ運動量とエネルギーの関係式に一致したため、光の質量はゼロと考えられるようになりました。

 ただし、光は静止することなく常に一定の速度で動いていますから、光の静止質量がゼロであるというのは便宜的な意味でしかありません。逆説的に言えば、静止質量がゼロの光は常に動いていなければならないのです。

 ニュートン力学で定義される質量は物体の動かしにくさの度合いを示す量ですから、これを加速も減速もしない常に速度が一定の光に適用することはできません。しかし、光の粒子説において、光を粒子と考えると、光子は質量のない粒子ということになってしまいます。光子の質量をゼロとすることで、都合良く光を粒子として取り扱うことができるのです。

 エネルギーと質量が同等であるということについては、重力は質量だけでなくエネルギーを持ったものと相互作用するので、光も重力の影響を受けると考えて良いでしょう。

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2020年4月20日 (月)

レンズ (INAX BOOKLET)

レンズ (INAX BOOKLET)

レンズやカメラの中古の本にはなかなか面白いものがあります。

この本は顕微鏡・望遠鏡・カメラ・映写機など、レンズのはじまりから発展の歴史を中心に解説した本です。ガリレオ、ケプラー、ロバート・フックなどが残した昔の貴重な図なども掲載されています。見て・読んで面白いレンズの読み物です。

レンズのはじまりから、望遠鏡、顕微鏡、そしてカメラや映画につながる視覚装置の発達史と、現代の最先端技術を展望。「見る」ことの驚きと喜びに迫る。

単行本(ソフトカバー)
出版社: INAX出版 (1989/4/5)
言語 日本語
ISBN-10: 487275705X
ISBN-13: 978-4872757057
発売日: 1989/4/5
商品の寸法: 21 x 20.4 x 0.8 cm

目次

近代という名のレンズ
宇宙への扉 確かな感覚的経験
顕微鏡発達史 玩具から工芸品、そして科学の道具へ
光・レンズ・視覚装置
魔術的視覚の世界
レンズと人と動物
観察の新しい波 可視の闇、不可視の眼

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2020年4月19日 (日)

スペクトルとはなにか(2)

 スペクトルとは何か(1)で説明したニュートンが発見した可視スペクトルのようなスペクトルを連続スペクトルといいます。

Vislight

スペクトルには不連続の飛び飛びの暗線や輝線が現れるものがあります。トンネルの照明に使われている黄色のナトリウム灯の光をプリズムに通すと、太陽光のように光の色の帯が現れず、オレンジ色の光しか出てきません。

Photo

これは、ナトリウム灯の光が、波長589 nmの光しか含んでいないからです。このようなひとつの波長の光を単色光といいます。このスペクトルは次の図のようになります。

D

 ナトリウム灯のスペクトルのように輝線からできているスペクトルを線スペクトルといいます。

 線スペクトルは原子の発光や吸収にともなって現れますが、原子の種類によって特有な形となります。ナトリウム灯が黄色、水銀灯が青白い色の光を出すのは、ナトリウムと水銀の原子がそれぞれ特有な波長の輝線をもつ線スペクトルを出すからです(発光)。

 また、原子は自分が出す光と同じ波長の光を吸収するという性質があります。例えば、低温のナトリウム原子に白色光を当てると、さきほどの輝線と同じ波長の光が吸収され、白色光の連続スペクトルに暗線が現れます(吸収)。

 複数の原子からなる分子では、原子同士の結合の振動や回転運動によってエネルギー状態が原子ほどきっちりと決まらず、ある幅をもったエネルギーを放出したり吸収します。そのため分子のスペクトルも線スペクトルが集まった幅のあるスペクトルとなります。これを帯スペクトルといいます。

 原子や分子が出したり吸収したりする光を調べると原子や分子の内部がどうなっているかを知ることができます。スペクトルはその重要な手がかりであり、スペクトルを使った光分析が最先端の技術に利用されています。ニュートンは幻や幽霊という言葉を語源にしてスペクトルを名付けましたが、スペクトルの活躍を考えると語源とは相反していると言えるかもしれませんね。

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2020年4月18日 (土)

Introduction to Modern Optics

Introduction to Modern Optics (Dover Books on Physics) (英語) ペーパーバック

 Grant R. Fowles (著)

米国のDover Booksの光学の専門書です。読者層としては、電磁気の中級コースと微積分以上の高度な数学の知識をもっていることを前提としており、図に加えて高度な数式もたくさん出てきます。なかな読むのは大変そうですが、光学の現象を英語ではこのように表現するのかという勉強になります。

Modernoptics

This incisive text provides a basic undergraduate-level course in modern optics for students in physics, technology and engineering. The first half of the book deals with classical physical optics; the second principally with the quantum nature of light. Chapters 1 and 2 treat the propagation of light waves, including the concepts of phase and group velocities, and the vectorial nature of light. Chapter 3 applies the concepts of partial coherence and coherence length to the study of interference, and Chapter 4 takes up multiple-beam interference and includes Fabry-Perot interferometry and multilayer-film theory. Diffraction and holography are the subjects of Chapter 5, and the propagation of light in material media (including crystal and nonlinear optics) are central to Chapter 6. Chapters 7 and 8 introduce the quantum theory of light and elementary optical spectra, and Chapter 9 explores the theory of light amplification and lasers. Chapter 10 briefly outlines ray optics in order to introduce students to the matrix method for treating optical systems and to apply the ray matrix to the study of laser resonators.

Many applications of the laser to the study of optics are integrated throughout the text. The author assumes students have had an intermediate course in electricity and magnetism and some advanced mathematics beyond calculus. For classroom use, a list of problems is included at the end of each chapter, with selected answers at the end of the book

ペーパーバック: 336ページ
出版社: Dover Publications; 2版 (1989/6/1)
言語: 英語
ISBN-10: 0486659577
ISBN-13: 978-0486659572
発売日: 1989/6/1

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オリンピックの採火式 太陽光を凹面鏡で集めて着火

 オリンピックのの聖火は、ペロポネソス半島のオリンピアに存在するヘーラーの神殿跡で、太陽光線を凹面鏡で集めて採火されます。炉の女神ヘスティアーを祀る11人の巫女が凹面鏡の焦点にトーチをかざすことで着火します。

Photo

次がその映像ですが、この儀式は基本的に非公開だそうです。映像で見ることができるのは公開リハーサルの映像です。

Rio 2016 | HD Replay - Lighting Ceremony of the Olympic Flame from Olympia, Greece

 

 

採火された聖火は、聖火ランナーによってオリンピック開催地まで届けらます。そして、オリンピックの開会式で、聖火台に着火します。

次の影像はバルセロナオリンピックの開会式での聖火台への着火です。聖火を火矢に移して、聖火台へ打ち込みます。まさに神業のように、火矢は聖火台へ一直線へ飛んでいき、聖火台に聖火を灯します。

バルセロナ五輪 聖火点火 1992.07.26

新型コロナウイルスで東京オリンピックが延期になりましたが、東京オリンピックの開会式では、聖火台にどのように聖火が灯されるのでしょうか。

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2020年4月17日 (金)

原著5版 ヘクト 光学 I〜III

原著5版 ヘクト 光学   I 基礎と幾何光学
原著5版 ヘクト 光学  II 波動光学
原著5版 ヘクト 光学 III 現代光学

 光関係のことをいろいろと勉強できる本はたくさんありましが、詳しく勉強したい人はやはり専門書をもっていた方が良いと思います。ところが専門書は数式が多くて入門者向けのものは多くありません。

 そこで、まず紹介しておきたいのがユージン・ヘクトの光学です。全部で3巻です。第一巻、第二巻は一冊5,280円、第三巻は4,620円と高価な本ですが、いろいろと勉強できると思います。

 第1巻は幾何光学、第2巻は波動光学、第3巻は現代光学という構成になっています。第1巻と第2巻で光学の基礎がほとんど学べると思います。第3巻は半分ぐらいの厚さで、フーリエ光学やレーザーのことが解説されています。

Eugene Hecht (原著), 尾崎 義治 (翻訳), 朝倉 利光 (翻訳)
出版社: 丸善 (2018/11)

 

現時点では、2004年2月版の中古本も入手可能です。第一巻が1,957円、第二巻が4,349円、第三巻が2,980円となっています。第一巻は買いやすい価格になっています。

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2020年4月16日 (木)

カメラ発明の日は3月19日ではなく8月19日

 カメラの語源は、ラテン語のカメラ・オブスキュラで、カメラは部屋、オブスキュラは暗いという意味です。大昔のカメラは内部が真っ暗な箱に小さい孔を開けた簡単な構造のものでした。レンズもついていなければ、フィルムもありません。小孔から差し込む光が、反対側の壁に物体の像を映し出すという、光のピンホール現象を利用したものです。

 カメラ・オブスキュラは天体の観測や絵を描く道具として使われていましたが、像を綺麗に映そうとすると像が暗くなるという問題がありました。この問題はピンホールに凸レンズをつけることで解決されました。レンズの利用によって、カメラ・オブスキュラはさらに実用的になりました。しかし、当時のカメラ・オブスキュラでは、映った像を写真として残すことはできませんでした。カメラ・オブスキュラの像をそのまま写真として残すことは人類の長年の夢だったのです。

 

1053

 1826年、フランスのニエプスは天然アスファルトを感光材に使って写真の撮影に成功しました。写真を1枚撮るのに8時間もかかりましたが、カメラ・オブスキュラの像を写真として残すことに成功したのです。ニエプスは同じフランスのダゲールと研究を進め、銀メッキした銅板の表面にヨウ化銀を付着させた板を使う方法を考えました。エニプスは途中で死んでしまいましたが、ダゲールはこの研究を進め、1839年に銀板写真を発明しました。この銀板写真法をダゲレオタイプといい、そのカメラをダゲレオタイプのカメラといいます。1回の撮影で一枚の写真しか撮れませんでしたが、非常に鮮明な写真を撮ることができ、しかも撮影時間は30分と大幅に短縮されました。

Photo

このあたりの詳しい話は、このブログで下記で、まとめてありますので、興味のある方はご覧いただければ幸いです。

ピンホール現象とカメラオブスクラ 写真の仕組み(1)

カメラオブスクラの像を写真に残す 写真の仕組み(2)

白黒写真の仕組み 写真の仕組み(3)

 さて、本題ですが、ダゲールは1839年の初頭に、フランス科学アカデミーの常任秘書のフランソワ・アラゴにダゲレオタイプのカメラの仕組みを秘密厳守で説明しています。アラゴはこの画期的な発明を理解し、ダゲールを支援しました。

 その後、フランス政府はダゲールのこの発明の権利を、ダゲールとニエプスの息子の終身の年金と引き換えに買い取りました。

 そして、このダゲレオタイプのカメラは1839年8月19日にパリで開催された科学アカデミーで紹介され公式にその発明が認められました。フランス政府はこの発明をフランスからの「世界への無償の贈り物」として発表し、その完全な手順書を公開しました。これにより、ニエプスとダゲールが発明した銀板写真は世界中に広まりました。

 ところで、国内の多くのサイトでカメラ発明の日は3月19日と説明されています。しかしながら、これは上述の通り8月19日の間違いではないかと思います。8を3と誤植した可能性が高いと思われます。海外のサイトでは、8月19日という説明が多いです。

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2020年4月15日 (水)

サクラ色はアントシアニン

例年は今頃からサクラが咲き始めるのですが、今年は新型コロナの騒ぎもある中で、ずいぶん早めに咲き始めました。雪が降り、雨が振り、風が吹いて、花びらが散っていきました。

写真は4月2日(木)の朝、出勤途上で撮影したサクラです。ほとんど満開に近い状態でした。

Sakura1

次の写真は別のサクラの木です。花びらを接写しました。

Sakura2 

花の色素にはいろいろありますが、ソメイヨシノのサクラ色はアントシアニンによるものです。

サクラの開花のプロセスを良く見てみると、ツボミのときには、ずいぶん濃いピンク色をしています。これはアントシアニンが大量に存在しているからですが、ツボミが開花すると、アントシアニンの量が減少し、花びらは白に近い淡いピンク色になります。

開花してしばらくたつと、再びアントシアニンの量が増えだします。おしべの花糸が赤みを帯び、花びらもピンク色を呈してきます。散り際の満開のサクラが一番見応えがあります。

このブログでは花の色素について、下記の記事で解説してあります。興味がありましたら、ご一読ください。

光と色と:花の色はいろいろ

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2020年4月 9日 (木)

図解入門 よくわかる最新レンズの基本と仕組み[第3版] - 身近な現象から学ぶレンズと科学と技術

図解入門 よくわかる最新レンズの基本と仕組み[第3版]

レンズの基本と仕組み since 2005(初版2005年、第2版2013年)

光を見る・知る・掴む。世界を切り取る技術!豊富なイラストで手に取るようにわかる!

内容

レンズは光技術の立役者であるといっても過言ではありません。本書は、カメラ、望遠鏡、顕微鏡、CD/DVDプレーヤー、コピー機など私たちの身の回りで 使われているレンズの入門書です。本書は、物理が苦手の人でも、 レンズについて知りたいという人を対象に、光の性質から、レンズの基本的な仕組み、レンズの種類、収差や性能、眼鏡やカメラなど実際の機器でのレンズの使われ方を図表を使ってやさしく解説しています。第3版では、スマートフォンなど最新機器で利用されている技術や、医療分野での活用例についても紹介します。

単行本: 312ページ
出版社: 秀和システム; 第3版 (2020/3/31)
言語: 日本語
ISBN-10: 4798058106
ISBN-13: 978-4798058108
発売日: 2020/3/31

はじめに

 21世紀の科学技術は「光の時代」と言われています。現在、光の先端技術を応用したものが、私たちの生活の中にたくさん入ってきています。

 光の技術があるところでは、必ずといってよいほどレンズが活躍しています。レンズはカメラや望遠鏡だけではなく、CD/DVDプレーヤーやコピー機、レーザープリンタをはじめとする、光を使った様々な製品に使われているのです。レンズは光技術の立役者であるといっても過言ではありません。

 本書の構成にあたっては、レンズの専門家ではない人や、物理は少し苦手と思っている人が、「レンズについて知りたい」「勉強したい」と思ったときに、どのような入門書があればよいのかを中心に考えました。

 レンズを勉強するためには、光の基本的な性質を理解しておく必要があります。なぜなら、光とレンズは切っても切れない間柄だからです。この本では、光の基本的な性質についても、ページをかなり割いて説明しました。本書で取り上げたものは、レンズを学ぶ上で必要となる知識です。本書1冊で光の基本からレンズの仕組みまでを理解できるように、あるいはレンズの専門書で行き詰まったとき、理解を助けるために読んで頂けるように心がけて、執筆を進めました。また、数式がたくさん出てきますが、数式を読み飛ばしても図解と説明で概要が理解できるように執筆したつもりです。

 本書は2005年3月に第1版、2013年3月に第2版が発売され、初版から15年を経て、ここに第3版を出版する運びとなりました。今回の改訂にあたっては、本書の基本的な主旨は踏襲し、読者の皆さんから頂いた質問や意見などを参考に、最新情報なども加えて、よりわかりやすい内容に仕上げることをめざしました。

 読者の皆さんが、本書を手にすることによって、光とレンズに関する基本知識を身につけられ、本書がレンズ光学の専門書への橋渡しの役割を果たすことができたとしたならば、著者としてこれほど嬉しいことはありません。

 最後になりますが、本書の作成にあたっては、北海道理科サークルWisdom96(初版当時)の皆さんに、文章を読んで意見を頂いたり、写真を提供して頂いたり、お世話になりました。この場を借りてお礼を申し上げます。また、編集作業を担当していただいた秀和システムの編集部の皆さんに深くお礼を申し上げます。

2020年3月
桑嶋 幹

もくじ

第1章 レンズとは何か

  • 1-01 そもそもレンズとは?
  • 1-02 レンズの働きをするものを探してみよう
  • 1-03 レンズの歴史

コラム 世界最古のレンズ? ニムルドのレンズ

  • 1-04 望遠鏡と顕微鏡の歴史
  • 1-05 カメラの歴史
  • コラム 活動写真の発明

第2章 光の基本的な性質

  • 2-01 光はどのように進むのか① 光の直進性

コラム 鏡の歴史

  • 2-02 光はどのように進むのか② 光の反射と乱反射
  • 2-03 光はどのように進むのか③ 光の屈折と反射

コラム 光通信と光ファイバー

  • 2-04 光はどのように進むのか④ フェルマーの原理とスネルの法則
  • 2-05 光の分散
  • 2-06 光の回折と干渉

コラム シャボン玉でできる虹

  • 2-07 光が偏るとは?
  • 2-08 どうしてものが見えるのか

コラム 物体はどのようにして見えるのかを研究した人びと

  • 2-09 光と色の三原色
  • 2-10「光る」とはどのようなことか
  • 2-11 光の速度はどれぐらいか

コラム 光速の測定が光の波動説の完全勝利をもたらした

  • 2-12 光の正体は何か
  • 2-13 電磁波とは何か
  • 2-14 幾何光学と波動光学

コラム ナノテクノロジーとは

第3章 レンズの基本的な仕組みと働き

  • 3-01 影や像のできかた
  • 3-02 レンズの仕組みと働き

コラム 老眼鏡と近視眼鏡のレンズの種類を確かめる

  • 3-03 レンズの構成
  • 3-04 レンズを通る光の進みかた
  • 3-05 レンズでできる像
  • 3-06 レンズの式と倍率
  • 3-07 レンズの置き方
  • 3-08 2枚のレンズを通る光
  • 3-09 レンズの簡易な作図方法

コラム 平行光で凸レンズの焦点距離を求める

  • 3-10 凹面鏡と凸面鏡

コラム 凹面鏡を利用した太陽炉

第4章 レンズの分類

  • 4-01 レンズの基本的な分類のしかた
  • 4-02 表面で光を屈折するレンズ①
  • 4-03 表面で光を屈折するレンズ②
  • 4-04 表面屈折以外のレンズ

コラム 光を回折させてみよう

  • 4-05 レンズを作る材料

コラム ガラスはなぜ透明か

  • 4-06 光学ガラスの屈折率とアッベ数
  • 4-07 光学ガラスの分類
  • 4-08 ガラス以外の材料
  • 4-09 レンズのつくりかた

コラム 光学ガラスやレンズの製造工程を詳しく知りたい人は

第5章 レンズの収差と性能

  • 5-01 収差とは何か
  • 5-02 球面収差
  • 5-03 コマ収差と非点収差
  • 5-04 像面湾曲と歪曲収差
  • 5-05 軸上色収差と倍率色収差
  • 5-06 Fナンバー
  • 5-07 開口数NA
  • 5-08 絞りと瞳
  • 5-09 絞りの位置とテレセントリック
  • 5-10 焦点深度と被写界深度
  • 5-11 レンズの解像力と伝達関数MTF

コラム 偏心収差 レンズ製造やとりつけで生じる収差

  • 5-12 アッベの不変量とラグランジュの不変量

コラム レンズの設計

第6章 レンズを使った製品と技術

  • 6-01 光学系とは何か
  • 6-02 眼の働き
  • 6-03 眼鏡と眼の屈折異常① 
  • 6-04 眼鏡と眼の屈折異常② 
  • 6-05 コンタクトレンズの仕組み

コラム 昆虫の複眼の仕組み

  • 6-06 白内障と眼内レンズ
  • 6-07 ルーペの仕組み
  • 6-08 顕微鏡の仕組み
  • 6-09 望遠鏡の仕組み

コラム 双眼鏡の仕組み

  • 6-10 カメラの仕組み
  • 6-11 CD-ROMとCD-ROMドライブの仕組み
  • 6-12 レーザープリンタの仕組み
  • 6-13 バーコードリーダーの仕組み
  • 6-14 半導体産業を支えるステッパーレンズ
  • 6-15 自然現象とレンズ

索引

参考文献

 

サンプルページ

 

巻頭口絵(抜粋)

Front

第1章 第1節 そもそもレンズとは

Page11

第2章 第3節 光はどのように進むのか③光の屈折と全反射

Page23

第3章 第4節 レンズを通る光の進みかた

Page34

第4章 第1節 レンズの基本的な分類のしかた

Page41

第5章 第2節 球面収差

Page52

第6章 第2節 目の働き

Page62

 

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