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2012年6月25日 (月)

地球上の物体に働く重力から地球の質量を求める 地球の重さはどのようにしてはかる(1)

 地球などの天体の質量を量ることができる秤は存在しませんが、地球の質量はイギリスの物理学者アイザック・ニュートンが発見した「万有引力の法則」を使って計算で求めることができます。

万有引力とは

 ニュートンの伝記に「リンゴが木から落ちるのを見て、万有引力を発見した」という有名な話があります。このリンゴの話は逸話とされていますが、ニュートンが発見したことは、地球上にある物体が重力に引かれて落下する現象と天体の運動は同じ原理に基づいているということでした。つまり、ニュートンは、引力は質量をもつ万物の間に生じる力であるという「万有引力の法則」を発見したのです。

 万有引力の法則は「質量をもつ2つの物体間に働く引力は、2つの物体の質量に比例し、2つの物体の重心間の距離の2乗に反比例する」というもので(1)式で表すことができます。

 ここでFは万有引力(単位N:kg・m・s-2)、Gは万有引力定数(6.6742810-11 m3/kg・s2)、Mとmは2つの物体の質量、rは物体間の距離です。

1

地球上の物体に働く重力から地球の質量を求める

 (1)式において、Mを地球の質量、rを地球の半径Rとすると、地球上で地球と物体の間に働く万有引力Fは(2)式で表すことができます。

 一方、質量mの物体に働く重力Fは重力加速度(9.80665 m/s2)をgとすると(3)式で表すことができます。

 (2)式と(3)式のFは等しいので、(4)式が成り立ちます。

(4)式のgに9.80665 m/s2、Rに6378000 m、Gに6.67428×10-11 m3/kg・s2を代入すると、地球の質量Mは約6×10^24 kgとなります。単位をkgからtに直すと、1 t=1000 kgですから6×1021 t、兆は1012ですから、6000000000兆トンとなります。

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