乱視 眼の仕組み(5)
乱視と乱視の矯正
乱視はものが二重に見えたり、方向によって見え方が違ったりします。乱視は角膜の縦方向と横方向で屈折力が違うために起こる屈折異常です。この乱視を正乱視といいます。
正乱視では次の図のように像が2カ所で結ばれます。これはレンズの収差の非点収差と同じ現象です。乱視を矯正するには角膜の縦方向と横方向で屈折力を合わせる必要があります。そこで方向によって屈折力が異なるシリンドリカルレンズ(トロイダルレンズ)を使い、縦方向と横方向の像のできる位置をそろえます。
乱視には角膜表面の凸凹によって起こる不正乱視があります。不正乱視はメガネで矯正できないため、コンタクトレンズを使います。コンタクトレンズと角膜の間に涙が入り込んで凸凹が解消され、乱視が矯正されます。
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