平面鏡でできる実像
一般的に、平面鏡でできる像と言えば、虚像を意味することが多いのですが、平面鏡でも実像を作ることはできます。
太陽光を鏡で壁や天井に向けて反射させるとき、四角い鏡を使うと、天井や壁には四角い光が映ります。ところが、鏡から天井や壁までの距離が長くなると、映る光の形は四角ではなく円形になります。
次の写真は2つの電球がついた電灯です。この電灯の光を四角形の手持ち鏡で反射して、壁や天井に光を映してみました。
鏡から近くの壁に光を反射させてみたところ、壁に映る光は四角形となりました。
次に天井に映してみました。すると、ぼんやりとした四角形の2つの光が映りました。
鏡からさらに遠いところにある壁に光を映してみました。それぞれの光の形は円形をしています。
実はこの2つの円形の光は電灯の2つの電球の実像です。
なぜ平面鏡で実像ができるかというと、平面鏡がピンホールと同じ働きをするからです。
ピンホールは光を通過させてスクリーンに実像を作りますが、鏡は光を反射させてスクリーンに実像を作ります。
鏡の大きさはピンホールの大きさに相当します。鏡が大きいときには、実像は明るくなりますが、ぼやけます。鏡が小さいときは、はっきりとした実像ができますが、暗くなります。
大きな鏡でも、きれいな実像ができる例はあります。どのように映るかは、物体、鏡、スクリーンの位置関係で決まります。
次の写真は部分日食のときの太陽を比較的大きな鏡で遠くの壁に映した写真です。駆けた太陽の形をした実像が映っています。
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