« 「機能性プラスチック」のキホン | トップページ | 宇宙から地球を監視する リモートセンシング »

2011年12月 6日 (火)

方解石による複屈折

方解石は炭酸塩鉱物で、主成分は炭酸カルシウムCaCO3です。カルサイト(calcite)、石灰石とも呼ばれます。純粋なものは無色透明ですが、不純物あが混入したものは色がついており、特に美しいものは大理石として扱われます。

方解石に光を通すと、光が結晶の方向によって2つの光線に分けられます。そのため、方解石を通してものを見ると、次の写真のように二重になって見えます。この現象を複屈折といいます。

Photo

光は横波のため、次の図のように進行方向と垂直な様々な面で振動します。

Photo_2

いま、真空中の光速を c、物質中の光速を vとすると、屈折率 nは

n = c/v

であらわすことができます。この式から物質中の光の速度が変わると、屈折率が変わることがわかります。

方解石を通る光は、その振動面の方向によって、速度が異なります。そのため、複屈折が生じます。

人気ブログランキングへ

| |

« 「機能性プラスチック」のキホン | トップページ | 宇宙から地球を監視する リモートセンシング »

光学」カテゴリの記事

光のおはなし」カテゴリの記事

自然現象」カテゴリの記事

屈折」カテゴリの記事

偏光」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 方解石による複屈折:

« 「機能性プラスチック」のキホン | トップページ | 宇宙から地球を監視する リモートセンシング »