空の色はどうして青色?
■晴れた日の空は青色
晴れた日の昼間は青空が広がります。空気は無色透明なのに、晴れた日の澄み切った空が青色に見えるのはどうしてでしょうか。
■レイリー散乱とミー散乱
光が粒子にあたるとき、光は粒子で散乱します。粒子の大きさが光の波長より小さくなると、波長の短い青色の光が波長の長い赤色の光より強く散乱するようになります。この現象は粒子の大きさが波長の1/10ほどになると現れます。このような散乱をレイリー散乱といいます。また、光が波長と同じぐらいの大きさの粒子で散乱する現象をミー散乱といいます。
空気中に含まれる酸素や窒素などの気体分子の大きさは光の波長よりもずっと小さいため、太陽光が気体分子にぶつかると、レイリー散乱が生じて、青色の光が強く散乱します。
エネルギーの大きな青色の光が気体分子に当たると、気体分子中の電子は激しく振動します。電子はすぐに同じエネルギーの光を放出しますが、この光は別の気体分子の電子を激しく振動させます。このように次々と青色の光の散乱が起こります。その青色の光が地上にいる私たちの眼に届くため、空が青色に見えることになります。
紫色の光は青色の光よりも波長が短いので強く散乱するはずですが、もともと太陽光には紫色の光よりも青色の光がたくさん含まれていますから、全体としては青色が強くなります。次の図は快晴の日の青空のスペクトルを示したものです。波長500 nm付近の青色系の光が強いことがわかります。
■夕焼け空はどうして赤色に染まるのか
昼間、太陽が高いところにあるときは、太陽光が大気中を通る距離が短いため、すべての色の光が地表に届きます。ところが、日の出や日の入りのときは、太陽が低くなるので、太陽光が大気中を通る距離が昼間より長くなります。すると、太陽光に含まれる波長の短い青色系の光のほとんどが大気中で散乱してしまい、赤色系の光が地表に目立って見えるようになります。
そのため、朝焼けや夕焼けの空は赤く染まって見えるのです。
空だけではなく太陽そのものも赤く見えます。
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コメント
お馬鹿な質問ですが、上記の図を見ると昼間は波長の短い青い色が見えるということなのですが、その間長い波長の赤や黄色といった色はどうなっているのでしょうか?
投稿: g | 2014年2月 1日 (土) 14時17分
コメントありがとうございます。
青い光が散乱して、空が青色に見えるということです。他の色の光も地表に届いています。
投稿: 光と色と | 2014年4月 9日 (水) 17時22分