星の色はいろいろ|星の色の仕組み
夜空に輝くたくさんの星をよく見てみると、いろいろな色をした星があることに気がつきます。
惑星は太陽などの恒星の光を反射して光っています。ですから、惑星の色は、惑星を照らす恒星の光と、惑星の大気や表面に存在する物質の成分によって決まります。
例えば、地球が青色なのは、地球の大気と海が青い光をたくさん反射するからです。火星が赤色なのは、火星の表面に鉄の錆(酸化鉄)がたくさん存在し、赤い光をたくさん反射しているからです。金星は大気が太陽光をほとんどそのまま反射するため、明るく輝いた黄色に見えます。
Collection:
NASA Solarsystem Collection
title:
All Planet Sizes
description:
This illustration shows the approximate sizes of the planets relative to each other. Outward from the Sun, the planets are Mercury, Venus, Earth, Mars, Jupiter, Saturn, Uranus, Neptune, and Pluto. Jupiter's diameter is about 11 times that of the Earth's and the Sun's diameter is about 10 times Jupiter's. Pluto's diameter is slightly less than one-fifth of Earth's. The planets are not shown at the appropriate distance from the Sun. *Image Credit*: Lunar and Planetary Laboratory
恒星は自ら光を出しています。ですから、恒星の色はその星が出す光で決まります。ただし、どの恒星も主成分は水素とヘリウムですから、恒星の色の違いは恒星の成分に由来するわけではありません。それでは恒星の色は何で決まるのかというと、恒星の表面温度で決まります。温度の低い恒星は赤色、温度の高い恒星は青白い色をしています。例えば、オリオン座の ベテルギウスは赤色、太陽は黄色、おおいぬ座のシリウスは白色、オリオン座のリゲルは青色をしています。高温の物体から出る光の色については、高温の物体から出る光 熱放射を参照してください。

恒星の色
ところで、恒星には緑色に見える星はありません。太陽より表面温度の高い恒星の中には、緑色の光をもっともたくさん出している恒星もあるのですが、このような恒星は、緑色の光より波長の長い黄色の光や、緑色の光より波長の短い青色の光もたくさん出しています。それらの光が全て混ざった光は緑色に見えません。ですから、夜空に輝く恒星には緑色の星はないのです。
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