光のふるまいは確率?
次のように光を90%透過するガラスがあります。
この透過率90%というのは、ガラスに入射する光のうち10%がガラス入射面で反射したり、ガラス内部で吸収され、残りの90%がガラスを通り抜けてくるという意味です。
ガラスに入射する光をどんどん弱くしていき、最終的に光子1個ずつをガラスに入射させます。おおざっぱに言えば光子を100個ガラスに入射させると、90個がガラスを透過し、10個が反射もしくは吸収されるということになります。
ガラスを透過した光子と透過しなかった光子は、もともと同じ光源から出た同じ条件の光子ですから、光子の違いでガラスを透過したり、透過しなかったりするわけではありません。光子のガラスのあたり方で、透過したり、透過しなかったりするというのも考えにくいです。
となるとこの透過率90%というのは確率ということになります。光の振る舞いは確率で決まると言っても良いのでしょうか。
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コメント
光子としたら、確率で決まるのかもしれないけど、
波としたら、違うんじゃないかな?(断定を避ける、得意の「・・・かな」です(^^ゞ)
と思いました。
投稿: 芽 | 2009年12月15日 (火) 12時57分
光子を検知するには光電子増倍管を使いますね。
光を弱くすると、光電子増倍管で検出される光子1個のエネルギーは変わらないが、数が減ることが観測されます。つまり、光子の数を少なくしていくと、波動では説明がつかなくなるのです。
投稿: phton | 2009年12月16日 (水) 01時32分