虹の形の秘密 虹の仕組み(2)
虹の仕組みの解説は別館「光と色と THE NEXT」でリニューアルしました。
- 虹の神話ー虹ができる仕組み①
- 虹の色はどこから?ー虹ができる仕組み②
- 大空にかかるスペクトル-虹ができる仕組み③
- 虹の形が円弧の理由ー虹ができる仕組み④
- 虹の色の数は何色(なんしょく)か?-虹ができる仕組み⑤
虹の形はどうして円弧なのか
私たちが普段見ている虹の形は次の写真のように地平線や水平線で途切れた円弧です。
虹の形が円弧になる理由を赤色光で考えてみましょう。
次の図の左側のように赤色光がやってくる42度の方向の点をつないでいくと、どのようになるでしょうか。虹を見ている人の視点をOとすると、Oから赤色が見える方向は角POQで作られる大きなコンパスで描かれた半円となります。虹が円弧に見えるのは虹のそれぞれの色が決まった方向から見えるからです。
また、虹を高い山頂などから見下ろしたときには、自分の目線の下にある水滴から出てくる光も目に届くことになります。この場合、虹の下半分も見えることになり、虹は円形となります。
虹に近づくことができないのはなぜか
虹を作る水滴は空気中にたくさん漂っています。目では見ることができませんが、分厚い層になっています。そのため、虹が見える方向に近づいても、その水滴の層があるうちは虹が見えることになります。
人間が歩いたり、走ったりする移動速度では、この水滴の層から容易に抜け出すことができないため、虹に近づくことができないのです。また、水滴の層は観測者から見て上下左右前後に広がっていますから、虹から遠ざかる方へ移動しても、上下や左右に移動しても、虹が見えることになります。虹が見えなくなるのは水滴の層を抜け出したときです。
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