空気のゆらぎが光を曲げる 陽炎の仕組み
ろうそくの炎や電熱器の上側に見える景色がゆらゆらと揺れて見えることがあります。また、鍋に入れた水をガスコンロで暖めていくと水がもやもやと揺れて見えます。
これらの現象は、空気や水が暖められて密度の小さい部分と大きい部分ができ、光が屈折して進む方向が乱れるために起こります。このような現象をシュリーレン現象といいます。
夜空に輝く星がキラキラ瞬いて見えるのも、気温や気圧によって大気が揺らいでいるからです。このように、同じ物質でも密度が大きいところと小さいところでは光の屈折率が違い、ものが揺らいで見えるのです。
下記の写真はジェット機のエンジンから出る排ガスで後方の空気がゆらいで見えるところを撮影したものです。
一般的にこのような現象を陽炎といいます。
陽炎は単純に異なる密度の空気が乱雑に混雑しているので景色がゆらいで見えるだけですが、温かい空気と冷たい空気が層となって密度勾配ができると、逃げ水や蜃気楼となります。
YouTubeで陽炎がよくわかる動画を見つけました。
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