« 空気のゆらぎが光を曲げる 陽炎の仕組み | トップページ | 蜃気楼の原理と仕組み|海上に現れる蛤の化け物  »

2009年11月 8日 (日)

逃げ水の原理と仕組み|どこまで走ってもたどり着けない水たまり 

逃げ水とは

 夏の暑い晴れた日に直線道路を自動車で走っていると、前方に水たまりのようなものが見えることがあります。しかし、自動車でどこまで追いかけてもその水たまりに近づくことはできません。この現象を逃げ水といいます。

 次の図は逃げ水の仕組みを示したものです。太陽光で道路が熱せられると下方の空気が熱せられて空気の密度が小さくり、上方の空気との間に密度の勾配ができます。

逃げ水の原理と仕組み
逃げ水の原理と仕組み

 光は密度が大きい媒質ほど大きく屈折するという性質がありますから、空気の密度の勾配の中では曲がって進むことになります。そのため遠くにある物体(図の例では前方を走る自動車)から出た光は、空気の層で図のように屈折して目に届きます。そのため、光がやってくる延長線上に物体の像が見えるのです。逃げ水は蜃気楼の一種(下位蜃気楼)です。

Runoff water 逃げ水

 ところで前方に自動車が走っておらず、地平線が見えるほど真っ直ぐな道路でも蜃気楼が見えます。この場合は空や遠くの景色が逃げ水となっています。

人気ブログランキングへ

【関連記事】

 

 

| |

« 空気のゆらぎが光を曲げる 陽炎の仕組み | トップページ | 蜃気楼の原理と仕組み|海上に現れる蛤の化け物  »

光のおはなし」カテゴリの記事

自然現象」カテゴリの記事

屈折」カテゴリの記事

科学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 逃げ水の原理と仕組み|どこまで走ってもたどり着けない水たまり :

« 空気のゆらぎが光を曲げる 陽炎の仕組み | トップページ | 蜃気楼の原理と仕組み|海上に現れる蛤の化け物  »