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2009年9月13日 (日)

太陽の誕生

地球にもっともたくさん降り注ぐ光は太陽光です。太陽はどのように生まれ、太陽でどのようにして光が生まれるのか考えてみましょう。

宇宙が誕生したときにできた水素やヘリウムのガスは、宇宙誕生から1~2億年後までには宇宙空間にほぼ均等に広がっていました。

やがて、これらのガスは自身の質量によって集まりだし、宇宙空間に密度の高いところと低いところができました。密度の高いところは銀河のもとになり、宇宙空間にたくさんの銀河のもとが誕生しました。

銀河のもとの中でガスは雲のように集まっていました。この雲はガスの質量によって収縮し、塊のようになっていきました。

ガスがどんどん圧縮して密度が高くなると、塊の中心温度もどんどん上昇していきました。すると、ガスの塊の中で、原子が激しく振動し、質量の軽い電子がはじき飛ばされました。原子核と電子はバラバラになり、質量の大きい原子核だけが残りました。

この原子核の塊は、さらに温度を上げ、やがて核融合を起こすようになりました。原子核の塊は光を放つようになり、恒星となりました。

このようにして宇宙にたくさんの銀河と恒星が生まれました。

宇宙が誕生してから90億年ほどたった頃、銀河系のどこかで、ひとつの恒星がその一生を終えて超新星爆発しました。

爆発した恒星は宇宙空間にたくさんの元素を放出しました。放出された元素は宇宙に存在していたガスやチリと一緒に集まりだし、やがて新しい塊となりました。この塊が太陽のもとです。

太陽のもとができるプロセスは上述の恒星ができるプロセスと同じです。太陽はやがて核融合を引き起こし、恒星となりました。

太陽光は太陽の中心で生じている核融合で生み出されます。

太陽の中心で生まれた光は太陽の内部を通って太陽の表面から出てきます。この過程で光は太陽内部に存在するたくさんの電子と相互作用しますが、電子は光を吸収したり、再放出したりします。

たくさんの電子が光の吸収・再放出を繰り返しながら、光を太陽の中心から表面の方へ受け渡していきますが、電子が光子を放出する方向はバラバラなため、光はあっちへ行ったり、こっちへ来たりという感じで太陽内部を進みます。

そのため、太陽の中心で生まれた光が太陽の表面から出て来るまでには数百年万年から一千万年ぐらいかかります。従って、いま私たちの地球に降り注いでいる太陽光は、人類の祖先がアフリカで登場するよりもずっと昔に太陽の中心で生まれたものです。

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