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ココログピックアップで紹介されました(2020年9月9日)

ココログピックアップ

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2021年2月24日 (水)

地球照とは

 月齢27から3ぐらいまでの大きく欠けた三日月や有明月をよく見てみると、月が欠けた部分に月の丸い姿がうっすらと見えるときがあります。これは地球が反射している太陽光が月の表面を照らしているために起こる現象で地球照といいます。

Photo_20210224103201
下弦の月の地球照

 月が大きく欠けて見えるとき、太陽光を反射して光っている月の表面の面積が小さくなります。また「月の満ち欠けの仕組み」の図からわかる通り、月から見える地球が満地球に近くなり地球から月にやってくる反射光が多くなります。そのため地球照が見えやすくなります。

 新月のときは月から見える地球が完全な満地球となり地球からの反射光が最大となりますが、新月は夜間に見ることができないので地球照も見ることはできません。月が新月の位置にあり、皆既日食が起きたときは地球照を見ることができます。

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2021年2月12日 (金)

絵とき「光学」基礎のきそ (Electronics Series)

絵とき「光学」基礎のきそ (Electronics Series)

齋藤 晴司 (著)

 これも中古本しか入手できなくなりました。下記の目次を見るとわかりますが、オーソドックスな光学の解説書に仕上がっており、記述もわかりやすいです。定価は2,310円と少々高めでしたが、現在は手頃な価格で購入できます。図もしっかりしていますがカラーではないのがちょっと残念です

内容

光学に対するイメージをつかみ、使いこなせることを目標にした光学の入門書。極力数式を使わずに光の基本的な性質から結像や干渉、光学製品のしくみまで光学の基礎を豊富な図とともにやさしく解説する。

単行本: 224ページ(A5)
出版社: 日刊工業新聞社 (2011/11)
ISBN-10: 4526067849
ISBN-13: 978-4526067846
発売日: 2011/11

目次

はじめに

第1章 光とは
1-1 光の直線性
1-2 光の重なり
1-3 宇宙からの光
1-4 光電効果
1-5 光の強さとエネルギーの関係
1-6 光は波か粒子かの問題
1-7 光の速度について
1-8 レーザの光について

第2章 光の基本的な性質(波としての光・波動光学)
2-1 波としての振舞い
2-2 光の伝播
2-3 光の要素(波長、振幅、振動数、周期)
2-4 物質中の光の速度
2-5 基本となる光の表し方
2-6 波の式における波長と周期
2-7 光の回り込み
2-8 光の進み方
2-9 光波としての反射と屈折
2-10 光の位相について
2-11 光の分光
2-12 光の集合度合い

第3章 反射と屈折(粒子としての光・幾何光学)
3-1 光線と光束
3-2 反射と屈折による光路
3-3 水中での物体の見え方
3-4 全反射
3-5 ファイバーの原理
3-6 屈折率
3-7 プリズムによる反射と屈折
3-8 球面による屈折と反射

第4章 光学系による結像(レンズによる結像)
4-1 レンズの性質
4-2 レンズによる結像作用
4-3 像の大きさと明るさ
4-4 像の形態と深度
4-5 レンズの組み合わせ
4-6 レンズの収差
4-7 像の評価

第5章 光の干渉
5-1 強め合う光と弱め合う光
5-2 干渉縞による計測
5-3 薄膜コートについて
5-4 シャボン玉
5-5 CD、DVDのデータの読み取り(光の干渉の利用法)

第6章 光の回折
6-1 回折による光
6-2 開口形状による回折
6-3 分解能のいろいろ
6-4 回折格子について(光の回折の利用法)

第7章 光の偏光
7-1 光の振動方向
7-2 偏光板の特性
7-3 反射による偏光
7-4 複屈折物質の偏光
7-5 波長による位相のズレ
7-6 リターデーションの違いによる分光特性と色
7-7 液晶ディスプレーの構造(光の偏光の利用法)

第8章 色と明るさ
8-1 眼の構造
8-2 光の色
8-3 色度座標
8-4 色温度
8-5 明るさ

第9章 光学製品
9-1 ルーペの光学系
9-2 顕微鏡の光学系
9-3 望遠鏡の光学系
9-4 カメラの光学系

第10章 自然界の光
10-1 空が青い理由
10-2 朝夕の太陽光のスペクトル
10-3 虹の色について
10-4 ステンドグラスの色の鮮やかさ
10-5 蜃気楼について
10-6 グリーンフラッシュ

参考文献
索 引

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2021年2月11日 (木)

Mac Book Pro 13 Late 2013にmacOS Big Sur 11.2をインストールしてみた

 2020年11月12日にリリースされたmac OS Big Sur 11ですが、MacBook Pro (Retina, 13-inch, Late 2013)およびMacBook Pro (Retina, 13-inch, Mid 2014)がアップデートで起動不能になり文鎮化するという重篤な問題がありました。Appleは11月19日にこの2つのMac Book Proに対するBig Sur 11.0.1(20B50)のアップデートを一時的に停止しました。12月14日にBug Sur 11.1(20C69)がリリースされ、アップデートが再開されました。

 自分が使用しているMacBook Pro はまさにこの問題の対象となっているRetina, 13-inch, Late 2013です。11.1(20C69)のリリース後、何か情報が掲載されていないか国内外のサイトを検索してみましたが、未だ問題が発生する可能性も否定できないという見解のサイトが多数ありました。Mac Book Proが文鎮化すると多大な影響が出るためアップデートを見合わせることにしました。OSが壊れて起動しなくなるというのであれば再セットアップができますが、文鎮化すると何もできません。

 2021年2月1日の11.2(20D64)のリリース後、再びインターネットで情報を探してみましたが、MacBook Pro (Retina, 13-inch, Late 2013)での成功事例を見つけることができなかったので、もうしばらく様子を見ることにしました。その後も継続して情報を探していましたが、この問題が発生したという報告が次第に少なくなってきました。

 2月9日に11.2.1(20D74)がリリースされた時点でアップデートを決断し、問題が発生したときに備えるため、重要なデータをバックアップするなどの準備を行いました。2月10日の17:00頃からアップデートを開始しました。

 アップデートを開始すると、11.2.1(20D74)ではなく11.2(20D64)のダウンロードが始まりました。11.2.1(20D74)は差分なので11.2(20D64)が必要なのでしょう。

 ネットワーク環境にもよりますが11.2(20D64)のダウンロードには1時間以上かかりました。やがてアップデートが始まり、Macが再起動となりました。しばらく真っ暗な画面となり、かなり不安を感じましたが、Appleのロゴマークが表示されました。どやら文鎮化の問題は避けられたようです。ロゴマークの下にプログレスバーが表示され、その下に「あと29分」というようなメッセージが表示されました。

 あとはmac OSの起動を待つだけなので一安心と思っていたら、画面が真っ暗となりMacの背面のロゴのライトが消灯してしまいました。電源が落ちたのかと思って電源ボタンを押したところ、Macが起動しロゴマークが表示されました。さきほどと同様にプログレスバーが表示されましたが、今度は「あと○分」というメッセージは表示されませんでした。プログレスバーがある程度進んだところで、再び画面が真っ暗となり、ロゴのライトが消灯しました。今度は電源ボタンを押すことなく、しばらく待っていたところ、Macが起動を開始しました。同様にプログレスバーが表示され、また画面が真っ暗になります。どうやら再起動を繰り返しているようです。

 帰宅する時間になったため仕方がないので電源が落ちた状態でMacをカバンに入れました。ロゴとプログレスバーが表示されるので、帰宅したらSMCリセットやPRAMリセットをすると起動するのではないかと期待しつつも、これは駄目かもしれないと覚悟を決めました。

 およそ30分後、家に戻ってMacを開くと、電源を落としていたはずなのにログイン画面が表示されていました。ログインするとアップデートの作業が始まり、Macは問題なく立ち上がったのです。SMCリセットもPRAMリセットもしていません。

 再起動を繰り返すということはカーネルパニックなどの問題が起きてる状態と思いまいますが、再起動のたびに問題解決を試みていたのかもしれません。最初に再起動を繰り返したときに、そのまま放置していれば問題が解決されて起動できたのかもしれません。

 その後、11.2.1(20D74)のアップデートを行いました。ここでも数回再起動していましたが、Macに任せて放置しておいたところ無事にアップデートが終了しました。

 結果としてMacBook Pro (Retina, 13-inch, Late 2013)をmacOS Big Surにアップデートすることに成功しましたが、その過程はハラハラ・ドキドキするものでした。

 実際にアップデートをしたときに同じ状況になった人の参考になれば幸いです。

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2021年2月 9日 (火)

有機ELの仕組み

有機ELとは

 最近、携帯電話や小型テレビなどに有機ELと呼ばれるディスプレイが使われるようになってきました。有機ELディスプレイは液晶やプラズマディスプレイに続く次世代の薄型ディスプレイとして注目されています。また、有機ELは照明への利用の研究開発も進んでおり、次世代の照明としても期待されています。有機ELは有機エレクトロルミネッセンス(OEL、Organic ELectro-Luminescence )の略で、有機物に電圧をかけると、光を出す現象のことです。

エレクトロルミネッセンスとは

 金属が電気を通すことができるのは、金属の内部に金属原子から離れて自由に動くことができる自由電子が存在するからです。この自由電子の動きが電流の正体です。

 多くの有機物は自由電子をもたないため絶縁体です。ところが、ある種の有機物はその内部に比較的自由に動くことができる電子をもち、電圧をかけると電流が流れます。このような有機物を有機伝導体といいます。電圧をかけると光を出すものが有機ELの材料として使われます。

 エレクトロルミネッセンスのルミネッセンスは、物質が外部からエネルギーを吸収したのち、吸収したエネルギーを光として放出する発光現象のことです。たとえば、パーティなどに使うケミカルライトは、化学反応のエネルギーで高エネルギー状態となった蛍光物質が元の安定したエネルギー状態に戻るときに、余分なエネルギーを光として放出する化学ルミネッセンスを利用したものです。

 エレクトロルミネッセンスはルミネッセンスのうち電気エネルギーで発光する現象のことです。蛍光灯やLEDが光る仕組みもエレクトロルミネッセンスです。

ケミカルライトと蛍光灯とLED
ケミカルライト(左)と蛍光灯(中)とLED(右)

有機ELの発光パネルのしくみ

 有機ELの発光パネルは、有機ELの材料となる有機物を透明な基板に薄く塗ったもので、その厚さは1万分の1ミリメートル程度しかありません。有機ELの発光パネルは次の図のように電極で発光層を挟み込んだ構造をしています。

有機ELの発光パネルの仕組み
有機ELの発光パネルの仕組み

 電極間に電圧をかけると、陰極から電子、陽極から正孔(電子が不足して電子の抜け穴ができたところ)が注入されます。電子と正孔はそれぞれ電子輸送層と正孔輸送層を通って、発光層で結合します。このとき、結合のエネルギーで発光層の物質が高エネルギー状態となります。しかし、この高エネルギー状態は元の安定したエネルギー状態に戻ります。このとき、高エネルギー状態と元の安定したエネルギー状態の差分のエネルギーが光として透明基板側から放出されます。この発光は電圧をかけている限り続きます。

有機ELパネルの発光の仕組み
有機ELパネルの発光の仕組み

 発光層に使われる材料には低分子と高分子の蛍光物質と燐光物質があります。現在、広く使われているのは低分子の蛍光物質で、光の三原色の蛍光物質がそろっています。燐光物質は蛍光物質に比べて発光効率が良く、最近になって実用化されるようになりつつありますが、長寿命の青色の発光材料の開発が進められています。高分子材料は実用化に向けて開発が進んでいます。実用的な材料が開発されると、安価な大型の有機ELパネルの大量生産や折り曲げることができるフィルム状のディスプレイの実現が可能になると期待されています。

有機ELによるカラー表示

 有機ELディスプレイのカラー表示の方式はいくつかあります。ここでは次の図に示す4つの方式について説明します。

有機ELディスプレイのカラー表示の方式
有機ELディスプレイのカラー表示の方式

 ①は最も標準的な方式で、RGBの光の三原色(光と色と「「光の三原色」と「色の三原色」|色が見える仕組み(7)」)を発光する発光層を使ったものです。発光層を色別に配置する必要があるため製造コストが高くなります。

 ②は白色光を出す発光層とRGBのフィルターを使った方式です。①よりも構造が簡単ですが、フィルターで光が吸収されるため発光効率が悪くなります。この方式はバックライトを使う液晶ディスプレイ(LCD)のカラー表示とよく似ています。

 ③は青色光を出す発光層とRGの蛍光物質を使う方式です。①よりも構造が簡単で、②よりも発光効率が良い方式です。

 ④は①と同じですが、発光層を並べるのではなく積み重ねる方式です。①はRGBを3つ並べて1ピクセルととしていますが、④はRGBを重ねて1ピクセルとしています。有機ELパネルの基板は薄いので、このような方式が可能となります。

有機ELの特徴と利用

 有機ELディスプレイはLCDに比べ明るくて鮮明な画像を表示することができます。これはLCDがフィルターを透過してきたバックライトの光で画像を作っているのに対し、有機ELディスプレイは発光層が自ら光を出すからです。また、視野角が広く、斜めから見ても画像が綺麗に見えます。発光のレスポンスが良く、低消費電力です。さらに、非常に薄くできるため、変形するフィルムなどにも画像を表示することができます。

 有機EL照明は1990年代に白色光を出す発光層材料が開発され、実現できるようになりました。有機EL照明はパネル全体が光るので、天井や壁の面全体を光らせるような大規模な面光源の照明を作ることができます。また、形状も自由に設計することが可能です。

天井全面の有機EL照明
天井全面の有機EL照明

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2021年1月20日 (水)

太陽と月が同じ大きさに見える理由

 太陽の平均直径は1,392,000 km、月の平均直径は3,474.8 kmです。直径で比較すると太陽は月の400倍です。太陽の直径は月が400個も並ぶ大きさです。ところが、地球から太陽と月を見たときには、ほとんど同じ大きさに見えます。次の写真は太陽と月を同じ倍率で撮影して、見かけの大きさを比較したものです。

太陽と月の見かけの大きさの比較
太陽と月の見かけの大きさの比較

 地球から見たときに太陽と月が同じ大きさに見えるのは「地球から太陽の距離」と「地球から月までの距離」に関係しています。景色を眺めているとき、遠いところにあるものが小さく見えることは、日常でも体験していることと思います。

遠くにある柱は小さく見える
同じ大きさの柱でも遠くにあるものは小さく見える

 次の図は近くの物体Aと遠くの物体Bを見たときの様子を示したもです。これら2つの物体は同じ大きさですが、それぞれの物体までの距離が異なるため、物体を出た光が眼に入ってくる角度が異なります。そのため、網膜にできる像が、それぞれA'とB'となり、結果として、遠いところにある物体Bは近いところにある物体Aよりも小さく見えるのです。また、物体Cは物体Aよりも大きいのですが、物体Aと同じ大きさに見えます。

物体の大きさの捉え方
物体の大きさの捉え方

 このように、私たちは物体の大きさを光がやってくる角度として捉えます。従って、この角度で物体の見かけの大きさを表すことができます。この角度は次の図のようにえると求めることができます。

物体の見かけの大きさの求め方
物体の見かけの大きさの求め方

 物体の大きさy、物体までの距離L、物体が見える角度θの間には次の関係があります。

tanθ = y/L または y = L・tanθ

 さて、冒頭で述べたように太陽の平均直径は1,392,000 km、月の平均直径は3,474.8 kmですが、地球と太陽の平均距離は149,597,870 km、 地球と月の平均距離は384,400km です。これを上式に当てはめると、

太陽の場合は、

tanθ = 1,392,200/149,597,870
θ = 0.53

月の場合は、

tanθ = 3,474.8/384,400
θ = 0.52

となり、どちらの角度も約0.5度になります。結果として、太陽と月の見かけの大きさ(視直径)はほとんど同じ大きさになります。

 地球と太陽は上図の物体Aと物体Cと同じような位置関係にあり、太陽と月の視直径は約0.5度で、地球からの見かけの大きさは同じと覚えておくと良いでしょう。

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