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可視光線よりやや広い範囲ですが波長300~800 nmの単色光の水中における屈折率と光速を表にまとめました。
水中の光速は真空中の光速 c = 299,792,458 m/s として、c/n で求めたものです。
300~800 nmの光の水中の屈折率と光速
波長(nm) | 屈折率 n(水中) | 光速 c/n (m/s) |
---|---|---|
300 | 1.349 | 222,233,105 |
325 | 1.346 | 222,728,423 |
350 | 1.343 | 223,225,955 |
375 | 1.341 | 223,558,880 |
400 | 1.339 | 223,892,799 |
425 | 1.338 | 224,060,133 |
450 | 1.337 | 224,227,717 |
475 | 1.336 | 224,395,552 |
500 | 1.335 | 224,563,639 |
525 | 1.334 | 224,731,978 |
550 | 1.333 | 224,900,569 |
575 | 1.333 | 224,900,569 |
600 | 1.332 | 225,069,413 |
625 | 1.332 | 225,069,413 |
650 | 1.331 | 225,238,511 |
675 | 1.331 | 225,238,511 |
700 | 1.331 | 225,238,511 |
725 | 1.33 | 225,407,863 |
750 | 1.33 | 225,407,863 |
775 | 1.33 | 225,407,863 |
800 | 1.329 | 225,577,470 |
古くから一眼レフカメラで使用されているシャッターはフォーカルプレーンシャッターと呼ばれる機械的に作動するシャッターです。フォーカルプレーンは焦点面を意味し、フィルムやイメージセンサーの手前の焦点面の近くに配置するシャッターのことです。シャッターボタンを押すと遮光幕が稼働してフィルムに露光します。遮光幕は先幕と後幕の2枚で構成されています。
次の図は低速時のフォーカルプレーンシャッターの動きを示したものです。撮影前は図の①のように先幕が閉じていてフィルムが遮光されています。シャッターボタンを押すと②のように先幕が開きフィルムに光が当たり露光が始まります。シャッタースピードの時間分だけ露光が行われた後、③のように後幕が閉じて露光が終了します。
次の図は高速時のフォーカルプレーンシャッターの動きを示したものです。撮影前は図の①のように先幕が閉じていてフィルムが遮光されています。シャッターボタンを押すと②のように先幕が開き始めますが追従して後幕も閉じ始めます。このとき先幕と後幕は同じ速度で動きスリットを作ります。このスリットがフィルム面を走査しフィルムに露光します。シャッタースピードの時間分だけ露光が行われた後、③のように後幕が閉じて露光が終了します。このようにして機械的な動作を高速にしていますが、低速時は光がフィルム全面に同時に当たるのに対し、高速作動は光がスリットが開いている部分の府フィルム面のみに当たります。そのためシャッター作動中に被写体の明るさが変わると露光の状態がフィルム面で異なることになります。ですから高速時は一瞬だけ光を被写体に当てるようなストロボ撮影には向きません。
先幕に電子シャッターを使い、後幕にメカシャッターを使用したもは電子先幕シャッターといいます。
一眼レフカメラはカメラ内部にミラーが存在しています。次の図は銀塩フィルムの一眼レフカメラの仕組みを示したものです。レンズを通して入ってきた光はミラーで反射され上部のペンタプリズムに送られます。撮影時に被写体をファインダーで確認しながらシャッターを押すことができます。シャッターボタンを押すとミラーが跳ね上がりフィルムの直前のシャッターが開きます。シャッターが開くとフィルム面に像が映りフィルムが感光します。
デジタル一眼レフカメラは銀塩フィルムをイメージセンサーに置き換えたものです。撮影時に被写体をファインダーでのぞくことができます。シャッターボタンを押すとミラーが跳ね上がりイメージセンサー直前のシャッターが開きます。シャッターが開くとイメージセンサーに像が映り画像が記録されます。多くのものにはモニター画面が取り付けられており撮影時や撮影後に画像を確認することができます。
ミラーレス一眼カメラはカメラ内部にミラーやペンタプリズムが存在しません。レンズを通して入ってきた光はイメージセンサーに直接当たります。像はファインダーや液晶モニターに表示されます。シャッターボタンを押すとイメージセンサーの直前のシャッターが開きます。シャッターが開くとイメージセンサーに像が映り画像が記録されます。最近では機械的に作動するメカシャッターではなくイメージセンサーが決められた時間で像を読み込む電子シャッターを採用したものも多くなってきました。
メカシャッターはフォーカルプレーンシャッターとも呼ばれます。先幕と後幕の2つの幕を機械的に動かすことによって撮影するシャッターです。確実に光を遮断できシャッターが開いたときに露光を一度に行なうため動体の撮影で歪みが生じることがない、蛍光灯などの照明によるチラつきが起きにくい、ストロボが使えるという利点があります。反面、シャッターを機械的に動かすためシャッター音が発生する、連射速度を高速にできない、シャッターの作動によるブレが生じるなどの欠点があります。
電子シャッターはイメージセンサーのON/OFFで露光を行います。シャッターボタンを押すとをイメージセンサーの上部側のセンサーから順番に露光を行ないます。これをローリングシャッター方式といいます。機械的な作動がないためシャッタースピードを高速にできる、高速連射ができる、シャッター音を無音にできる、シャッターの作動によるブレが生じない、耐久性に優れるなどの利点があります。反面、露光を一度に行うことができないため動体の撮影で歪が生じやすい、蛍光灯などの照明によるチラつきが起きる、ストロボが使えないなどの欠点があります。
先幕に電子シャッターを使い、後幕にメカシャッターを使用するして撮影する電子先幕というシャッター方式もあります。メカシャッターよりも高速撮影が可能でストロボの使用も可能なメカシャッターと電子シャッターの利点と欠点を持ち合わせたシャッターです。
マジックミラーというと何か特殊な鏡のように聞こえるかもしれません。しかし、日常の生活の中でもマジックミラーと同じような現象を体験することができます。
例えば、夜間に明るい部屋の中からガラス窓越しに外を見たとき自分や部屋の中の様子がガラスに鏡のように映りこんでさっぱり外が見えないという体験をしたことがあるでしょう。あるいは夜間に電車に乗っているとき電車の窓が鏡のようになっていることに気がついたことがあるでしょう。
透明な物体に光があたると、ほとんどの光は物体を透過しますが一部の光は物体の表面で反射します。また物体が透明であるということは物体のこちら側から進んでいく光も、物体の向う側からやってくる光も物体を透過するということです。
ですから昼間でも窓ガラスを注意深く見てみるとものが映っていることがわかります。このとき窓ガラスに映ったものが見えづらいのは外が明るいためです。外からやってくる光が多くガラスの反射光が目立たないからです。
ガラス窓が鏡のように見えるかどうかはガラス窓の内側と外側の明るさに関係しています。夜間、部屋の中から見た窓ガラスが鏡のよう見えるのは部屋の外が暗いので外から入ってくる光がほとんどなくなり、窓ガラスで反射した光が良く見えるようになるからです。 これは暗いところからは明るいところが良く見えるということです。この現象はガラスでなくても網戸やレースのカーテンなどでも体験することができます。
マジックミラーはこの原理を利用しているのです。ただし、マジックミラーは単純なガラスではありません。なるべく鏡に見えるような工夫がされています。鏡はガラスに裏側に光を反射する銀やアルミニウムの薄膜を張りつけて、さらに光が透過しないように保護膜をつけてあります。マジックミラーは保護膜をつけずに光を反射する薄膜を貼りつけガラスを透過する光を約10%、反射する光を約50%にしてあります。この工夫によってガラスがより鏡のように見えるようにしてあります。
実際にマジックミラーを使うときには、鏡のように見える方を暗くする必要があります。よく刑事ドラマなどで証人がマジックミラーを通して犯人を特定するシーンが出てきますが容疑者は明るい部屋、証人は暗い部屋にいるはずです。
超絵解本 身近な謎,光の正体をときあかす! 光と色の科学 (超絵解本シリーズ)
ニュートンプレスの超絵解本シリーズの「光と色の科学」です。ニュートンプレスは光と色に関する解説本を過去にも何度か出版していますが、この本は最新の科学の知識をもとにまとめなおしたものです。とは言え光や色の原理は普遍的なもので多くの現象が既に解き明かされていますから何か大きな新発見が取りあげられているわけではありません。光と色について身近な事例や身近なものを題材に解説した本です。
光と色の知識をお持ちの方であればタイトルを見ただけで、光と色のどんな現象を解説しているか想像がつくと思います。
説明
私たちにとって「光」は当たり前の存在かもしれません。
ふだん,とくに光について意識することもないでしょう。
しかし,私たちが物を見ることができるのも,
さまざまな色のちがいを感じることができるのも,
私たちの目が光を受け取っているからなのです。
しかし,目に見える光だけが光のすべてではありません。
X線や電波など,身のまわりにはたくさんの光(電磁波)であふれています。
光の性質を利用して,物を温めたり,情報を運んだりすることもできます。
この本では,光のしくみについてわかりやすく解説してあります。
神秘的な光の世界をぜひお楽しみください。
目次
プロローグ
1 光は曲がる わかれる
2 光ははねかえる 重なる
3 光は色を伝える
4 光の正体にせまる
5 光(電磁波)の性質を利用する
登録情報
出版社 : ニュートンプレス (2023/8/16)
発売日 : 2023/8/16
言語 : 日本語
単行本(ソフトカバー) : 144ページ
ISBN-10 : 4315527300
ISBN-13 : 978-4315527308
寸法 : 1.2 x 14.8 x 21 cm
超絵解本 身近な謎,光の正体をときあかす! 光と色の科学 (超絵解本シリーズ)
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