携帯・デジカメ

2012年9月 6日 (木)

度数を変更できる流体レンズ

 眼の水晶体は非常に優れたレンズです。水晶体の注目すべきところは、水晶体の厚さを調節することによって、焦点距離を変化させることができることでしょう。普通のレンズではそのようなことができないので、たとえば、カメラでは、レンズを前後に動かしてピントを合わせます。

 「なんとか水晶体のようにレンズ1枚で焦点距離を変更することができないか?」というアイデアで開発が進んでいるのが流体レンズです。

 ここで紹介するレンズは流体に電圧をかけて、焦点距離をリアルタイムに自由に変更することができるタイプのレンズです。屈折率の異なる2つの流体を使い、その厚さや形状を変えることによって、焦点距離を変えます。

 たとえば、オランダのPhilips Electronics社が開発したFluidFocusレンズは、次の図のように、短い円筒容器の中に、お互いに混じり合わない屈折率の異なる導電性流体と絶縁性流体が封入されています。

Photo

 ここに電圧をかけると流体の表面張力が変化し、流体の界面が短時間で下方向に凸型に変化します。この流体レンズは、まるで眼の水晶体のように1枚のレンズだけで焦点距離を変化させることができます 。

 このような流体レンズが実用化すれば、1枚のレンズで焦点距離が可変となるため、レンズ光学系全体の大きさを小さくすることができます。また、短時間でピントを合わせることができるようになります。

 前後に動かして焦点距離を調整するカメラのレンズと併用する形で、レンズにフィルターのように取り付けて、焦点距離の微調整に使うというのも面白いかもしれません。

 レンズはもともとガラスの表面を球面上に研磨した簡単な道具で、その基本原理も光の屈折にすぎませんが、新しい材料の開発や加工技術の発達などを背景に、どんどん進化しています。これから先も人類の英知がレンズに注がれていくことでしょう。

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2012年7月13日 (金)

次世代のタッチスクリーンはこうなる?

いろいろなメーカーが次世代のタッチスクリーンがどのようになるかというコンセプトを出しています。

次の映像は3Mのフレキシブル透明タッチスクリーンのコンセプトです。これが見ている人に未来を想像させるような作りになっており、とても良くてきています。

3M Flexible Transparent Touchscreen Concepts

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2012年6月19日 (火)

高エネルギー可視光線 - 用語

最近、パソコンの使用時に透明なメガネをかけている人が多くなってきました。

パソコンのディスプレイがCRTだった頃、静電気で飛沫する微粒子から眼を守るために、メガネをかけましょうというのがありましたが、LCDが主流になってからは、眼を守るためにメガネをかけるということはなくなりました。

どうして、最近になって、メガネをかける必要が出てきたかというと、LCDのバックライトがハ白色LEDに変わったからです。白色LEDは青色LEDと、その青色LEDの光で励起されると黄色い光を出す蛍光体を組み合わせたものです。ですから、白色LEDが出す光には波長が短くてエネルギーの高い青色光がたくさん含まれています。

眼科の分野では、可視光線のうち波長380 nmから530 nmまでの光のことを、高エネルギー可視光線(HEV light, High-Energy Visible light)と呼び、青色光網膜障害の原因となるとされています。最近では、白色LEDが使われる例が増えていますので、眼が長時間青色光にさらされる機会が増えています。

パソコンのLCDディスプレイは、眼から近い位置で使うことが多く、また、画面を凝視する時間が長いので、眼が青色光に長時間暴露されます。そこで、眼を守るために、高エネルギー可視光線の波長領域の光をカットするメガネが使われるようになっているのです。

Bluelight

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2012年6月 3日 (日)

プリズム式フィルター Kenkoケンコー MIRAGEミラージュ三面55mm

このフィルターは同じ被写体を同心円上に3個写すことが可能なプリズム式フィルターです。

フィルターの中心部を頂点として3枚のプリズムが合わさったような形状をしています。

Millage

このフィルターを取り付けて写真を撮影すると次のようになります。普通の写真撮影では使わないと思いますが、カタログや広告などのイメージ写真を撮影するときに、ちょっと変わった写真にすることができます。

Milage2

このフィルターとよく似たもので、Kenkoケンコー MIRAGEミラージュ平行3面というのがありますが、これは像を平行にずらすタイプのフィルターです。

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2012年6月 1日 (金)

レーザー光線で空間に高解像度で3D表示

この映像はレーザー光線を使って空間に5万点のドットを表示して映像を映し出す装置です。最初は幾何学模様のような3D画像が出ていますが、後半は魚やマスクの映像などが出てきます。

このように空中に映像を投影して360度どこからでも見えるような装置があると面白いですが、なかなかテレビのような綺麗な映像を出すには至らないようです。

任意の空間に5万点のドットを表示可能な3D表示技術 #DigInfo

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2012年4月 5日 (木)

Googleのスカウターを開発中 Project Glass

Googleがメガネ型の端末を開発しています。現在、存在する道具で言うとヘッドマウントディスプレイです。このメガネをかけると視界の中に様々な情報が表示されるようになり、生活や行動を援助してくれます。

天気情報が表示されたり、GPSのマップが表示されたりします。現在、私たちが携帯電話やスマートフォンで得ている情報がリアルタイムに視界に飛び込んでくるようなメガネです。

これを見ると、普段の生活の中では情報過多で嫌になりそうです。初めて訪れる場所に行くとき、トレッキングをしているとき、何らかの作業をしているときなどにはかなり便利なツールだと思います。

Project Glass: One day...

ターミネータの視界のような感じになるでしょう。

Terminator view

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2012年2月29日 (水)

新型のiPadはau by KDDIからも発売される見通し

 Appleが3月7日に発表する予定の新型iPadはau by KDDIからも販売されるようです。これまで、携帯電話回線で使用可能なiPadはソフトバンクが独占的に販売してきましたが、これで日本ではiPhoneと同様に2社からの販売となります。

 通信料の価格競争などが起きると思います。これは消費者にとって良いことだと思います。

 iPadやiPhoneというとバッテリーの交換ができないという問題があります。このあたりを解決できるようなビジネスモデルを考えることができれば、そちらが競争に勝つでしょう。

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2011年12月21日 (水)

液晶ディスプレイの仕組み(4)

■バックライトのしくみ

液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)のバックライトとして広く使われている光源は、直径数ミリメートル、長さ数百ミリメートルの細長い形をした冷陰極管という小型の蛍光ランプです。

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 冷陰極管は細長い形をしているため、そのままバックライトとして使うと、次の図のようにLCDの明るさにムラが生じてしまいます。

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 そのため、バックライトはLCDの明るさにムラが生じないよう、光が効率的に液晶パネル全面に均等に届くよう工夫されています。

 バックライトの配置には、液晶パネルのすぐ後ろに冷陰極管を配置する直下ライト方式と、液晶パネルの側面に冷陰極管を配置するサイドライト(エッジライト)方式があります。直下ライト方式はLCD全体が厚くなりますが、画面を明るくすることができるので、大型の液晶テレビなどで採用されています。他方、サイドライト方式は多くのLCDで採用されています。ノートパソコンのLCDはサイドライト方式を採用しています。

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 反射板、反射シートは冷陰極管から出る光を無駄なく使うために使われます。拡散板は画面の明るさのムラを低減し、プリズムシートは画面の明るさを向上させます。導光板はサイドライト方式のみで使われ、側面の冷陰極管からやってくる光を液晶パネルの前面の方へ導く役割をします。それでは、一般的によく使われているサイドライト方式のバックライトについてもう少し詳しく説明しましょう。

■サイドライト方式バックライトのしくみ

 次の図はサイドライト方式バックライトの構造を示したものです。サイドライト方式の冷陰極管は透明度の高いアクリル樹脂でできた導光板の端に取り付けられています。冷陰極管から出た光は反射シートによって導光板に入り、全反射を繰り返しながら導光板の中を進んでいきます。

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 このとき、光が導光板の中で全反射するだけなら、光は導光板の外側に出てくることはできません。そこで、導光板の下側には、光を乱反射させて導光板の上側に放出させるための反射ドットが取り付けられています。

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 反射ドットは、冷陰極管に近いところは、粗く配置されており、遠くなるに従って密に配置されています。この工夫によって、導光板の上側に出てくる光の量を均一に保ちます。

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 反射ドットには、導光板に白色インクでドットを印刷したものと、導光板を成型するときに金型で微細な溝を取り付けたものがあります。

 導光板の下側に反射板がありますが、これは導光板の下側に入った光を無駄なく利用するためのものです。導光板の上側から放出された光は拡散板で拡散されたのち、プリズムシートを通った後に1枚目の偏光板に入っていきます。

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白色LEDバックライト
携帯電話のバックライトには白色LEDが使われています。また、最近ではノートパソコンなどのLCDのバックライトにも白色LEDが使われるようになってきました。

■LCDが斜めから見えにくい理由

 最近のLCDは斜め方向からでも良く見えますが、ひと昔前のLCDや、現在でも低価格な商品に使われているLCDは斜めから見にくいという欠点があります。

 LCDが斜めから見えにくい理由は、液晶分子が棒状の形をしており、縦方向と横方向の屈折率が異なるからです。

 LCDが中間色を表示しているとき、液晶分子は次の図のように斜めに配列しています。LCDは正面から見たときに良く見えるように作られているため、斜めから見たときには角度によって見えにくくなり、視野角が狭くなっています。

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■斜めからも良く見える液晶ディスプレイ

 LCDの基本的な表示原理であるTN(Twisted Nematic)型LCDは次の図のように液晶分子が電界の向きにそって起き上がって垂直に整列します。そのため、特に液晶分子が斜めに立ちあがる中間の明るさでは、LCDを見る角度によって、明るさが大幅に違って見え、視野角が狭くなります。

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 この問題を解決するには、液晶分子の配列を工夫する必要があります。例えば、液晶分子を次の図のように交互に向きを変えて配列すると、液晶分子全体の屈折率を平均的に揃えることができるので、視野角が広がり、斜めからも見やすくなります。

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 このようにLCDの視野角を広げる技術を広視野角化技術といいます。広視野角化技術にはいくつかの方法がありますが、ここではIPS方式(In Plane Switching)について紹介します。

 次の図はIPS方式のLCDの構造を示したものです。IPS方式とTN型のLCDで大きく異なる部分は電極の位置です。TN型では電極は液晶分子を上下に挟み込むように配置されていますが、IPS方式では電極を平面上に設置しています。このため、IPS方式は電圧をかけたときに発生する電界の方向がTN型と異なり、その結果、液晶分子が配列する方向が異なります。IPS方式では、液晶分子が画面と平行を保ったままで整列するため、広い視野角で光が出ます。ですから、斜め方向からもよく見えるのです。

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■最後に

 LCDはより綺麗な表示を実現するために、いろいろな工夫が施されており、関連する技術もどんどん進歩しています。そのため、今回説明したしくみとは異なるLCDもたくさんありますし、これからも新しいしくみのLCDが登場してくるでしょう。それらをすべて解説するのは困難ですが、いかなるLCDも偏光板と液晶の配列で画面表示を行う基本原理は変わりません。

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2011年12月20日 (火)

液晶ディスプレイの仕組み(3)

■液晶ディスプレイのカラー表示のしくみ

 モノクロの液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)で表示される画像の明るさ(濃淡)は液晶板を通り抜けてくる光の量で決まります。ノーマリーホワイトモードの場合、次の図のように、液晶分子に電圧が加えられていない部分(V0)は白色、十分な電圧が加えられている部分(V2)は黒色、その間の電圧(V1)が加えられている部分は灰色となります。256色表示のモノクロLCDは液晶の配列を256段階切り替えることができるようになっています。白から黒まで256階調の表示を行うことができます。

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 液晶分子はブラインドの役割をしているだけですから、LCDでカラー表示を行うためには液晶パネルを通り抜けてくる光に色をつける必要があります。光に色をつける方法には、カラーフィルター方式(CF:Color Filter)とカラーフィルターレス方式(CFL:Color Filter Less)という2つの方法があります。いずれの方法のLCDも光の三原色で色を作ります。

■光の三原色で色を作る

 次の図は光の三原色を示したものです。この三色の光を任意の割合で混ぜると、様々な色光を作り出すことができます。例えば、赤(R)と緑(G)と青(B)の光を混ぜると白色(W)の光を作ることができます。赤(R)と緑(G)の光では黄色(Y)の光となります。このように光の足し算で色をつくることを加法混色といいます。

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 加法混色には、異なる色光を重ねて色をつくる同時加法混色、色分けされた円盤を回転したときのように時間の経過とともに目に入る色光を変えて色をつくる継時加法混色、細かい色の点をモザイク状に敷き詰めて色をつくる並置加法混色があります。

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■カラーフィルター(CF)方式のしくみ

 電灯の光を赤色セロファンに通すと光の色が赤くなります。CF方式のLCDはこれと同じ原理で光に色をつけています。一般的に使われているLCDの多くがCF方式を採用しています。

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光に色がつく
私たちが色を見ることができるのは、光源の物体を見るときか、光で照らし出された物体を見るときです。「光に色がつく」という表現は本当は正しくありません。

 カラーLCDは様々な色の光を出す必要があります。単純にカラーフィルターで色を付ける仕組みでは、100万色を出すのに100万種類のカラーフィルターが必要となってしまいます。また、カラーフィルターが固定ではそもそも表示を切り替えることができません。CF方式では光の三原色(R=赤、G=緑、B=青)の3つのカラーフィルターで様々な色を表示しています。

 CF方式のLCDの白色の部分を倍率の高いルーペ(透明なガラス球がわかりやすい)で拡大して見てみると、赤(R)・緑(G)・青(B)の色がタイル状に並んでいることがわかります。同様に黄色い部分を見てみると、青(B)がなく、赤(R)・緑(G)の色が並んでいることがわかります。このようにCF方式のLCDは光の色の点を画面上に並べて並置加法混色で色を作り出しています。

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 任意の色を表示するためには、1画ごとに赤(R)・緑(G)・青(B)の光を任意の割合で混ぜ合わせることができるようにする必要があります。モノクロLCDは、最初の図に示した通り、1画素に対して液晶の配列がひとつになっています。これに対して、CF方式のLCD は次の図のように1画素が3つのサブ画素に分割されており、それぞれのサブ画素に赤(R)・緑(G)・青(B)のフィルターが取り付けられています。

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 液晶分子はサブ画素ごとに配列するようになっており、3色の明るさを個別に変化させることができます。これによって1画素ごとに光の三原色の混色をしています。赤(R)・緑(G)・青(B)の液晶分子の配列をそれぞれ256段階切り替えることができる場合、それぞれの色を256階調表示にすることができるので、全体として表示可能な色の数は256の3乗(=16,777,216色)となります。すべての画素で個別に16,777,216色を表示することが可能ですから、画面に表示する人物や景色などの画像も16,777,216色を使って表現することができます。これがトゥルーカラーまたはフルカラーと呼ばれる表示モードです。

■カラーフィルターレス(CFL)方式とは

 CFL方式のLCDはバックライトに光の三原色を出すLED (発光ダイオード、Light Emitting Diode)を使います。CFL方式のLCDは光の三原色のLEDの点灯時間を連続的に切り替えることによって、継時加法混色で色を表示しています。

 CFL方式のLCDは、光の三原色のLEDで任意の明るさの色光を作り出すため、次の図のように1画素に対して液晶の配列はひとつとなります。液晶分子のブラインドの役割は単純に光を通すか(ON)か、通さない(OFF)だけで済むため、中間の配列状態を取る必要がなくなります。

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 上の図で液晶分子に電圧がかかっている部分は、光が透過しないので黒色になります。電圧がかかっていない部分は光が透過しますが、何色が表示されるかはLEDの点灯状態によって決まります。図の右側のように赤(R)・緑(G)・青(B)のLEDがすべて点灯している場合は白色、真ん中のように青(B)が消灯していて、赤(R)・緑(G)が点灯している場合は黄色になります。

 バックライト用LEDは赤(R)・緑(G)・青(B)の3色のチップがひとつになったものが主流になってきました。3つのLEDが1つで済み、単位画素あたりの三色光を増加させることができるため、明るくなり、色ムラが少なくなります。

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 最近はCFL方式のLCDの開発が進み、CFL方式のLCDが増えてきています。CFL方式のLCDは液晶分子の配列に中間状態がありません。またCF方式のLCDのようなサブ画素がないため、色が表示されている画素が完全に開口しています。そのため明るくて発色性が良いという特長があります。さらに、材料のコストダウンや、製造工程の短縮ができるなどのメリットがあります。

CFL方式のLCDが実現できた背景には、青色LEDの完成と、LEDのコストダウンがあります。LEDのしくみについては本サイトの下記で解説しています。

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2011年12月19日 (月)

液晶ディスプレイの仕組み(2)

■液晶ディスプレイ(LCD)の表示は光のON/OFF

 透過型LCDのバックライトは常時点灯しています。バックライトの光は、画面上の白い部分では通過しており、黒い部分では遮断されています。

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 バックライトが常時点灯しているのにも関わらず、画面の白い部分と黒い部分が明瞭に区別でき、さらに中間の明るさの表示ができるのは、バックライトの光の通過と遮断の制御が確実に行われているからです。この光のON/OFFで重要な役割をしているのが偏光板と液晶です。偏光板と液晶がどのような働きをしているのかTN(Twisted Nematic)型液晶を例に考えてみましょう。

■偏光板と液晶の組み合わせで光のON/OFF

 透過型LCDは向きが90度異なる2枚の偏光板の間に液晶が封入されています。

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 バックライトの光は自然光と同様にさまざまな振動面で振動する光を含んでいます。これは、偏光で光のON/OFFを実現するLCDにとって都合が悪いので、偏光板①でこの偏光板と同じ向き(透過軸)に振動する光を取り出します。これによって振動方向がそろった光を使います。

 この光はそのまま進むと次の図のように偏光板②を通過することができないため遮断されます。このとき、LCDの画面表示は黒となります。

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 偏光板①を通過した光が偏光板②を通過できるようにするには、次の図のように2枚の偏光板の間で光を90度ねじ曲げる必要があります。このとき、LCDの画面表示は白となります。

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 2枚の偏光板の間で、光をそのまま進めたり、ねじ曲げたりする役割をするのが液晶分子です。

 光は液晶分子の配列にそって進む性質があります。そのため、液晶分子の配列を変化させることによって、光をそのまま進めたり、ねじ曲げたりすることができるのです。

■液晶分子の配列を制御するには

 液晶分子の配列は液晶に電圧をかけることによって制御することができます。液晶に電圧をかけると、液晶分子は電界の向きにそって規則的に配列します。液晶に電圧をかけていないときは、液晶分子の配列はバラバラです。

 液晶分子の配列がバラバラだと、光の通り方もバラバラになります。すると、画面の明るい部分と暗い部分の表示が明瞭でなくなり、綺麗な表示ができなくなります。ですから、液晶に電圧がかかっていない状態でも、液晶分子を規則的に配列させておく必要があります。

 ところで、液晶分子は溝にそって配列するという性質があります。そこで、液晶パネルの内側には細かい溝が刻まれた配向膜という薄い膜が取り付けられています。液晶分子は電圧がかかっていない状態でも、右図のように配向膜の溝にそって規則的に配列します。配向膜の溝の向きを90度ずらすようにして向かい合わせ、その間に液晶を封じ込めると、液晶分子は右図のように90度ねじれて配列します。

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配向膜にはポリイミドという樹脂が使われています。この樹脂をガラス基板に塗布し、薄い膜を作ります。布を巻き付けたローラーで膜の表面を一定の方向に擦ること(ラビング)によって溝がつけられます。配向膜の溝に液晶分子がなぜ規則的に配列するのかはまだ十分に解明されていませんが、配向膜はLCDの性能を左右する重要な要素です。

 このように液晶分子が90度ねじるように配列すると、ここを通過する光は次の図の左のように液晶分子の配列にそってねじ曲げられます。また、この状態で電圧をかけると、液晶分子は次の右図のように電界にそって規則的に配列するため、光はねじ曲げられずにそのまま進みます。配向膜の向きを90度ずらして、液晶分子がねじれて配列するようにしておくことが光を制御する上で重要なポイントになっています。

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 液晶分子で光の向きを変えることができたら、後は偏光板を使って光を通過させたり、遮断したりするだけです。90度向きの異なる2枚の偏光板で挟むと、次の図のようになります。

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 この場合、光は液晶に電圧をかけていないときに偏光板を通過します。液晶に電圧をかけると、光は遮断されます。つまり、液晶に電圧をかけていないときは画面に白が表示され、電圧をかけているときは黒が表示されます。液晶にかける電圧の大きさを変えると、液晶分子の配列の度合いが変わります。液晶分子がねじれた状態と直立した状態の中間の配列になると、光の通過量が少なくなるため画面に灰色が表示されます。この光の制御方法をノーマリーホワイトモードといいます。ノーマリーホワイトモードの液晶のしくみを簡単に図で示すと次のようになります。

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ノーマリーブラックモード

2枚の偏光板の向きが同じでも、光を通過させたり、遮断したりすることが可能です。この場合、電圧をかけていないときに光が遮断されるので黒、電圧をかけているときに光が通過するので白となります。この制御方法をノーマリーブラックモードといいます。このモードは電圧をかけていないときに黒を表示するため、液晶分子の配列のバラツキによって、光が漏れて黒が綺麗に表示できないという欠点がありました。しかし、最近ではこの欠点を解決した液晶ディスプレイもあります。

 ノーマリーホワイトモードとノーマリーブラックモードのどちらが良いかは、液晶の配列させ方に関係しています。TN型液晶では、ノーマリーホワイトモードの方が黒の表示がより綺麗になります。黒の表示が重要視されるのはLCDが光の明るさの濃淡で画面表示をしているからです。カラー液晶ディスプレイは光の3原色を使った加法混色で色を表示しています。光が漏れると正しい色を作り出すことができなくなりますから、光が何もない黒の表示が重要になります。

■LCDの画面から出てくる光を確認してみよう

 偏光板②を通過する光、すなわちLCDの画面から出てくる光は偏光板②と同じ向きに振動する光であることがわかります。次の写真はLCDの画面をデジカメの偏光フィルタを通して撮影したものです。偏光フィルタの向きによって、LCDの画面が見えたり、見えなくなったりします。

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