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2012年2月16日 (木)

白色LEDのスペクトル

現在、一般に使用されている白色LEDは青色光を出す青色LEDと黄色光を出する蛍光物質を組み合わせたものです。

白色LEDを点灯すると、内部で青色LEDが青色光を出します。この青色光が蛍光物質を刺激すると、蛍光物質が黄色光を出します。

青色と黄色は補色の関係にあるため、青色光と黄色光を混ぜ合わせた光は白色光となります。

次の写真は白色LEDの光をCDに当てた様子を示したものです。CDに刻まれたたくさんの溝が回折格子の働きをするため、このように光が分光されます。

Led_3

この写真を見て青色光と黄色光を混ぜ合わせた白色光なのに赤色光や緑色光があるのはどうしてだろうと思うかもしれません。

念のため分光器についていたグレーティング(反射型の回折格子)でも分光してみました。左側の方に青色光が見えます。右側の方は、黄色光を中心に左右に緑色光と赤色光が見えます。白色LEDの白色光は、単純に青色光と黄色光を混ぜ合わせた光ではないようです。

Led

実は青色LEDが出す光は中心波長がだいたい465nmの幅の狭い青色光なのですが、蛍光物質が出す光は中心波長がだいたい560 nmの幅の広い光です。蛍光物質が出す光に含まれているのは黄色光だけではないのです。

分光器で測定した白色LEDのスペクトルは次のような形をしています。560 nmの方のピークが幅が広く、緑色や赤色の光を含んでいることがわかります。

Led_2

ですから、最初の写真のように、白色LEDの光をCDやグレーティングで分光してみると赤色光や緑色光が見えるのです。実は人間が物体の色を見るうえで、白色光の中に赤色光や緑色光があるというのは需要なことなのです。

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コメント

CDで分光できるというのは目から鱗でした。
プリズムだと案外うまくいかなかったので、
帰ったら試したいと思います。

投稿: 通りすがりのほのぼのさん | 2017年2月 3日 (金) 09時59分

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