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2012年2月

2012年2月29日 (水)

新型のiPadはau by KDDIからも発売される見通し

 Appleが3月7日に発表する予定の新型iPadはau by KDDIからも販売されるようです。これまで、携帯電話回線で使用可能なiPadはソフトバンクが独占的に販売してきましたが、これで日本ではiPhoneと同様に2社からの販売となります。

 通信料の価格競争などが起きると思います。これは消費者にとって良いことだと思います。

 iPadやiPhoneというとバッテリーの交換ができないという問題があります。このあたりを解決できるようなビジネスモデルを考えることができれば、そちらが競争に勝つでしょう。

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2012年2月28日 (火)

季刊「理科の探検(RikaTan)」の 創刊のお知らせ

 理科好きの大人のための雑誌 月刊「RikaTan(理科の探検)」は、「観る、知る、遊ぶ、理科の楽しさを実感!」という合い言葉に2007年4月に創刊されました。

 RikaTanは、創刊号から2009年3月号までの2年間は星の環会から発行され、2009年4月号からは発行元が文一総合出版に変更となりました。

 そして、RikaTanは、2012年3月号をもちまして文一総合出版からの発行が終了し、新しい発行元より季刊「理科の探検(RikaTan)」として生まれ変わります。

季刊 理科の探検(RikaTan)をよろしくお願い致します。

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マイケル・ファラデーによる電磁誘導の発見(1)

電気と磁石の関係が見つかる

 1752年に凧揚げの実験で雷の正体が電気であることを突き止めたアメリカのベンジャミン・フランクリンは、雷の放電が磁石の極性を反転させるという記録を残しています。

 電気にはプラスとマイナスがあり、磁石にはN極とS極があります。電気も磁石も、それぞれ同じもの同士は反発し、異なるもの同士は引き合うという性質があります。また、電気や磁石の力は、互いに力を及ぼし合う物体間の距離が近いほど大きくなります。そのため、電気と磁気の間には何らかの関係があるのではないかと古くから考えられていました。

 1820年、デンマークのハンス・クリスティアン・エルステッドは実験器具のボルタ電池のスイッチをONやOFFにしていたところ、電池の直ぐ側に置いてあった方位磁針の向きが変わることを発見しました。彼は、この現象を詳しく調べ、導線に電流を流すと、その周りに磁界が発生することを発見し、電気と磁気の間に密接な関係があることを見い出しました。

Photo エルステッドの実験結果は、フランスのフランソワ・アラゴによってフランス科学アカデミーで紹介されました。その報告を耳にしたアンドレ=マリ・アンペールは電磁気の研究に取り組みました。彼は、導線に電流を流すと、電流が流れる方向に対して右ネジを回す方向に磁界が発生する右ネジの法則を発見し、電流とそのまわりにできる磁場との関係をアンペールの法則としてまとめました。ところで、この時代は電流の流れの向きは定義されていませんでした。アンペールは右ネジの法則を定義するにあたって、電流はプラスからマイナスに流れる決めたのです。 

Franklinoerstedampere
フランクリン(左)とエルステッド(中)とアンペール(右)

電気モーターの発明

 エルステッドやアンペールが電気と磁気の関係について発見して間もなく、イギリスのハンフリー・デービーとウイリアム・ウォラストンは電動機の開発に着手しました。しかしながら、この開発は失敗に終わりました。

Magnetic_rotation
 デービーの助手をしていたマイケル・ファラデーは、彼らからこの開発の話を聞き、独自に電動機の研究を進めて、やがて電動機を作り上げました。彼は、世界で初めて電気エネルギーを機械的エネルギーに変換する装置、つまり電気モーターを開発したのです。

 ファラデーは、この成果をデービーやウォラストンに相談することなく、発表してしまいました。

 デービーはファラデーのこの行動に激怒し、その結果、デービーとファラデーの師弟関係が悪化することになりました。

 その後、ファラデーはロンドン王位協会の会員になりましたが、このとき、デービーはファラデーが会員になることに猛反対し、ファラデーがウォラストンの電動機のアイデアを盗んだとまで批判しています。

 もっとも、デービーは後に「私の最大の発見はファラデーである」と言うぐらい、ファラデーのことを高く評価しています。当時、デービーがファラデーを強く批判したのは、デービーがファラデーの業績に嫉妬したからとも言われています。

 いずれにせよ、ファラデーはしばらくの間、電磁気の研究をやりにくくなりました。この頃、産業革命による科学・技術の仕事が増えてきて、ファラデーは電磁気以外の仕事を行わなければならない立場に追いやられていました。

Michael_faraday
デービー(左)とファラデー(右)

 ファラデーは電流が方位磁針の向きを変化させるなら、磁石が電流に影響を及ぼすのではないか、電場や磁場は光に影響を及ぼすのではないかと考えていました。それらを実験で確かめようとしましたが、何も発見することができませんでした。彼は、電磁気に関する研究をさらに進めたいとう思いを抱きながら、彼にとっては日常の平凡な仕事が続きました。ようやくファラデーが電磁気の研究に戻ることができたのは1830年代になってからのことでした。

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2012年2月24日 (金)

ニュートリノが光速を超えたは誤りの可能性

 昨年9月、ニュートリノが光速を超えたという実験結果を欧州合同原子核研究所(CERN)のOPERAプロジェクトが発表していましたが、どうやら実験結果は測定誤差による誤りだった可能性があるという話が伝わっているようです。この話は、22日に米国の科学雑誌「サイエンスインサイダー」が自社のWebサイトで、研究プロジェクトに近い筋からの情報として伝えたもののようです。

BREAKING NEWS: Error Undoes Faster-Than-Light Neutrino Results
http://news.sciencemag.org/scienceinsider/2012/02/breaking-news-error-undoes-faster.html

 OPERAプロジェクトはスイスのジュネーブ近郊の研究所から約730キロ離れたイタリアのグランサッソ研究所にニュートリノ線を発射し、ニュートリノが光より60ナノ秒(1億分の6秒)速く到着したことを観測したと発表していました。

 上記のサイトによると、この60ナノ秒の時間差はGPSの受信機とコンピュータをつなぐ光ファイバーケーブルに緩みがあったことによるものと伝えられています。

ケーブルの接続を直して、データ転送を再測定したところ、データは予想よりも60ナノ秒速く到着したことが確認できたということです。

According to sources familiar with the experiment, the 60 nanoseconds discrepancy appears to come from a bad connection between a fiber optic cable that connects to the GPS receiver used to correct the timing of the neutrinos' flight and an electronic card in a computer. After tightening the connection and then measuring the time it takes data to travel the length of the fiber, researchers found that the data arrive 60 nanoseconds earlier than assumed. Since this time is subtracted from the overall time of flight, it appears to explain the early arrival of the neutrinos. New data, however, will be needed to confirm this hypothesis.

なお、ニュートリノの速度を再測定した結果60ナノ秒速かったと書いているマスコミもいるみたいですが、そのようには報告されていないと思います。もう一度、ニュートリノの速度の測定実験をする必要があります。

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2012年2月22日 (水)

ハインリヒ・ヘルツ生まれる

Hertz2011hp

 ドイツの物理学者ハインリヒ・ルドルフ・ヘルツ(Heinrich Rudolf Hertz)は1857年2月22日にハンブルグで生まれました。

Heinrich_hertz 1881年にアルバート・マイケルソンが干渉計の試作品を使った実験で、それまで光を伝える媒質とされたエーテルが見つからないという結果を出しました。

 この結果は干渉計の誤差があり、確実なものではありませんでしたが、この結果を見たヘルツは、光が空間を伝わる仕組みを解明するため、マクスウェルの方程式に関する研究を始めました。

 1887年、彼は、電磁波の発信機と受信機を作り、電磁波を実際に発生させて、検出する実験を行いました。

 彼はまず検出器の開発を行いました。彼が作った検出器は狭い隙間が空いた針金の輪でした。電磁波を検出すると、電磁波と共鳴して振動電流が生じ、火花が生じる仕組みになっていました。

 彼は続いて電磁波の発信機の開発を行いました。検出器とうまく共鳴する波長の電磁波を発生する装置を作るのに手間取りましたが、試行錯誤の結果、ついに検出器が火花を出す電磁波を放つ発信機を完成させました。

 彼は、この実験で、電磁波の存在を確認し、電磁波が屈折、反射などの現象を生じることを確かめました。まや、電磁波の速さが光速に等しいことも確かめました。彼は、マクスウェルが予言した電磁波が実際に存在することが確かめ、マクスウェルの電磁波理論を実証したのです。

 彼はこの実験の中で、電極に紫外線を当てると、電極から出てくる電磁波が強くなることを見いだしています。彼は光電効果の発見をしていたいのです。

 さて、彼の実験は無線通信の幕開けを告げるものでしたが、彼はこの実験結果について、自分はマクスウェルが予言した電磁波の存在を確かめただけであり、この実験結果は世の中の役に立たないであろうと考えたようで、それ以上の研究は行いませんでした。

 彼は1892年に体調を崩し、1894年に36歳の若さで他界しました。ヘルツの業績が特に認められるようになったのは20世紀になってからです。周波数の単位がヘルツ[Hz]と定められたのは1930年のことでした。もし彼が生きていれば73歳でした。もし、彼が生きていたら、きっとノーベル賞を取っていたことでしょう。

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朝永振一郎先生の講演テープを聞くことができるサイト

 1962年6月10日に東京教育大学の桐花寮祭において、当時、東京教育大学の学長だった朝永振一郎先生が行った講演のテープを聴くことができます。

Shinichirotomonaga 朝永振一郎先生はこんな声をしていたのかと、感慨深く聴くことができますが、それ以上に講演がたいへん面白い内容です。

 朝永先生のノーベル賞受賞は1965年ですから、これはノーベル物理学賞を受賞する前の講演です。講演の中で、朝永先生は、1949年にノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹先生に言及する際に、湯川君ではなくて、湯川先生と呼ばなければならないなと冗談交じりに話をしています。

 次のサイトからテープのmp3ファイルを入手可能です。

朝永振一郎学長の桐花寮祭での講演

録音は4つのmp3形式のファイルに分かれており、録音時間は全部で約80分です。

  1. 第三高等学校理科乙類時代の思い出
  2. 京都大学物理学科時代の思い出
  3. 湯川秀樹氏との関係
  4. 仁科芳雄氏との出会いと仁科研究室について
  5. ドイツ留学時代の思い出

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2012年2月20日 (月)

古代の人々が考えた視覚(1)

古代エジプト人が考えた光と眼の関係

 私たちは日常の体験から、明るいところではものが見え、真っ暗闇になるとものが見えなくなることを知っています。また、眼を開けるとものが見え、眼を閉じるとものが見えなくなることも知っています。

 古代の人々は、この当たり前の2つの日常の体験の間に何らかの関係があるのではないかと考え、そこを出発点として視覚の原理を考えるようになりました。

 現在を生きる私たちが、彼らの視覚の原理を理解するためには、いま持っている科学的知識をいったん捨て去り、五感を研ぎ澄まして日常体験に対面し、想像力を働かして考えた方が良いかもしれません。

Photo_3 古代エジプトのトリノ・パピルス(トリノ王名表)という子文書があります。この古文書はイタリアのトリノ博物館で発見されたものですが、もともとはエジプト新王国時代の紀元前1300年頃に書かれたもので、古代エジプト歴代の王名や治世が記されたものです。時代的にはラムセス2世の頃です。この古文書に太陽神ラーの言葉「私こそ眼を開くものである。その眼を開くと光がある。その眼を閉じると闇が訪れる」が記されています。ラーが眼を開くとは日の出を、眼を閉じるとは日の入りを意味しています。古代エジプト人にとって、光は太陽神ラーの眼差しだったのです。なお、ラーの右眼は太陽を、左眼は月を象徴していました。

 太陽と眼を関連づけた神話は古代エジプトに限らず、世界中にたくさんあります。日本神話に登場するアマテラスオオミカミ(天照大御神、天照大神)は、古事記においては、天地開闢の最後に生まれたイザナギ(伊弉諾・伊邪那岐)の左眼から生まれと記されています。また、イザナギの右眼から生まれたのがツクヨミ(ツキヨミ、月夜見)と記されています。

古代ギリシャの哲学者が考えた視覚の仕組み

 古代ギリシャ神話の太陽神はヘリオスです。ヘリオスは世界の東端に住んでいて、朝になると、太陽の戦車(羽をもった4頭の馬に引かせた炎の馬車)に乗り、西端まで駆け抜けていきます。その後、ヘリオスは戦車とともに黄金の渡し船に乗り込み、一晩かけて西端から東端まで戻ります。古代ギリシャ神話においては、太陽神ヘリオスの東から西への移動が、日の出と日の入りでした。

 多くの古代の人々がそうであったように、古代ギリシャの人々も、世界は神々によって作られていると考えていました。やがて、地中海沿岸に都市が栄えるようになると、周辺諸国から多くの人々が訪れ、異文化交流が進むようになりました。すると、これまで人々が信じていた世界観や価値観が崩れ始め、多様化し、混乱しました。古代ギリシャの人々にとっては、彼らがそれまで信じていたオリンポスの神々の神話が崩れていくことになりました。

 そのような中で、この世界の成り立ちや仕組みについて、神学的でもなく、宗教的でもない、誰にでも合理的に説明できる答えが求められるようになり、これが哲学となりました。古代ギリシャの哲学者たちは普遍的な真理を追求し始めたのです。

 古代ギリシャの哲学者たちは、どうしてものが見えるのか?視覚の仕組みの探究についても真理を追求しました。ただし、この時代は、人の体の仕組みは未だよくわかっていませんでしたし、光に関する科学的な知識も十分ではありませんでした。彼らは、身近な現象や体験から、視覚の仕組みについて考えました。

 古代ギリシャで考えられた視覚の仕組みには2つの説がありました。ひとつはエンペドクレスなどの四元素説を唱えた哲学者たちが考えた外送理論であり、もうひとつはデモクリトスなどの原子論を唱えた哲学者が考えた内送理論です。

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エンペドクレス(左)とデモクリトス(右)

外送理論による視覚の仕組み

 エンペドクレスは、愛と美と性の女神アプロディーテーが、火・水・土・空気の四元素から人間の眼を作り、眼でものを見ることができるようにするため、眼の中に火を灯したと言っています。そして、彼は、眼の中の火は眼の外へ光を送り出し、この光によって視覚が生じると考えました。

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ミロのビーナス(ルーブル美術館) 
アプロディーテーがモデルと考えられている

 外送理論を主張した哲学者たちは、私たちがものを見ることができるのは、眼が光を出し、その光がものにあたって戻ってくるからだと考えました。

Photo

 そして、壁の向こう側にあるものが見えないのは、眼から出た光が壁に遮られて物体に届かないからであり、遠くのものがぼんやりと見えるのは、眼から出た光がものに届くまでに弱まるからだと考えました。

 しかし、もし、眼の中の火から出た光が視覚を生じさせるのであれば、暗やみでものが見えないことを説明することができません。

 もちろん、彼らも、ものを見るためには、太陽などの光源の光が必要であることを知っていました。しかし、その光だけで視覚が生じるとは考えなかったようです。

 そこで、彼らは、ものが見えるというのは、眼の中の火から出た光と、太陽などの光源から出る光の相互作用によるものであると結論づけています。

 外送理論による視覚の解釈は、内なる光と外の光が一体となって視覚が生じるというものです。つまり、視覚は物理的な装置としての眼による機械的かつ受動的な働きだけで生じるものではなく、精神的かつ能動的な働きで生じると考えられました。

内送理論による視覚の仕組み

 デモクリトスを始めとする原子論者たちのものの考え方は、唯物論的であり、機械論的でした。ですから、外送理論のように、精神的かつ能動的な働きかけがあって、視覚が生じるとは考えなかったようです。

 原子論者たちは、私たちがものを見ることができるのは、ものの表面から外皮または膜のようなものがはがれ落ちて目に入るからからだと考えました。ものを見ている瞳をのぞきこむと、瞳の中にものが映り込んでいることがその証拠であると主張しました。

Image3

 彼らは、壁の向こう側が見えないのは物体からはがれてたものが、壁にさえぎられて目に届かないからであり、遠くのものがぼやけて見えにくくなるのは、物体からはがれたものが目に届くまでに色々なものにぶつかってくずれるからだと考えました。

 しかし、内送理論には、山などの眼より大きなものの皮や膜のようなものが、どうして眼の中に入るのかという反論がありました。

支持されたのは外送理論

 内送理論は、視覚を考えるうえで、もので反射した光が眼の中に入るという光と眼の基本的な関係を直感的に説明したものとも考えられます。そのように考えると、内送理論で言うところの外皮や膜は網膜に像を作る光線群と解釈することもできそうです。

 しかしながら、それは現在に生きる私たちが視覚に関する知識を持っているからこそ言えることでしょう。当時、眼より大きなものの皮や膜のようなものがどうして目に入るのかという反論があったということは、皮や膜は光線とは異なることを意味しています。

 一方、外送理論はプラトンを始めとする多くの哲学者によって支持されました。

 そのひとつの理由として、デモクリトスなどの原子論学者の唯物論的、機械的な考えが、古代ギリシャ哲学の中で異端的であったことがあげられます。

 原始論者は、この世界に存在するのものや事象はすべて必然の結果であるとし、その対象は人間の思考や行動にまで及ぶと考えました。人間の肉体は原子からなるのだから、人間の思考や行動が未来でどうなるかは予め決められており、筋書き通りになると考えたのです。

 しかし、このような機械論的な思想は、原子論者たち自らの考えの流布の妨げになりました。実際、その後の古代ギリシャ哲学は、プラトンやアリストテレスの人間主義的な思想が主流となりました。原子論が封印され、四元素説が支持されるようになったのと同様に、内送理論は封印され、外送理論が支持されていくことになったのでしょう。

 外送理論は、眼が光を出しているという滑稽な理論ですが、この理論が発展することによって、視覚の仕組が解き明かされていくことになります。この話はまた続きに。

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2012年2月16日 (木)

白色LEDのスペクトル

現在、一般に使用されている白色LEDは青色光を出す青色LEDと黄色光を出する蛍光物質を組み合わせたものです。

白色LEDを点灯すると、内部で青色LEDが青色光を出します。この青色光が蛍光物質を刺激すると、蛍光物質が黄色光を出します。

青色と黄色は補色の関係にあるため、青色光と黄色光を混ぜ合わせた光は白色光となります。

次の写真は白色LEDの光をCDに当てた様子を示したものです。CDに刻まれたたくさんの溝が回折格子の働きをするため、このように光が分光されます。

Led_3

この写真を見て青色光と黄色光を混ぜ合わせた白色光なのに赤色光や緑色光があるのはどうしてだろうと思うかもしれません。

念のため分光器についていたグレーティング(反射型の回折格子)でも分光してみました。左側の方に青色光が見えます。右側の方は、黄色光を中心に左右に緑色光と赤色光が見えます。白色LEDの白色光は、単純に青色光と黄色光を混ぜ合わせた光ではないようです。

Led

実は青色LEDが出す光は中心波長がだいたい465nmの幅の狭い青色光なのですが、蛍光物質が出す光は中心波長がだいたい560 nmの幅の広い光です。蛍光物質が出す光に含まれているのは黄色光だけではないのです。

分光器で測定した白色LEDのスペクトルは次のような形をしています。560 nmの方のピークが幅が広く、緑色や赤色の光を含んでいることがわかります。

Led_2

ですから、最初の写真のように、白色LEDの光をCDやグレーティングで分光してみると赤色光や緑色光が見えるのです。実は人間が物体の色を見るうえで、白色光の中に赤色光や緑色光があるというのは需要なことなのです。

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2012年2月15日 (水)

ビジュアルで理解するサイエンス

全米科学財団と『Science』誌が毎年開催している「科学・工学画像化チャレンジ」の今年の入賞作品が公開されていました。

http://wired.jp/2012/02/10/science-visualizations-2011pid3021viewalltrue/

どんな写真や映像が入賞したかタイトルだけ拾ってみると、こんな感じです。

  • マウスの眼球細胞
  • ナノ世界の断崖
  • キュウリのイボ
  • 自己組織化するナノ構造
  • 科学ゲーム部門 Foldit ほか
  • 暗黒物質
  • 複合関数
  • カーボン・ナノチューブ
  • 癌細胞と有糸分裂
  • エボラウイルス

複合関数の可視化というのが面白かったです。ドメイン彩色という技法で、ゼロを黒、無限大の値を白として、関数の結果を色で可視化したものだそうです。

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How to remove Exploit JS/Blacole.BW Microsoft Security Essentials

This morning JST 02/15,  I got a message Explot:JS/Blacole.BW after updating Microsoft Security Essentials(MSE).  Windows version is 7 64bit ultimate.

Immediately I removed this malware and it seems that MSE succeeded to remove it. However I got a same message again when I use Google.

I removed it again but I got a same message, and I found that this message appears everytime I use google search.

I left MSE message for a while, shortly  I got a message "MSE removed automatically".

Afterward MSE never show this message again.

I cheked the PC with Trendmicro online scan and Symantec online scan,  these scan programs find no evidence of virus/malware in the PC.

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Microsoft Security Essentialsを使っているPCで、2月15日のアップデートを適用してから、Exploit JS/Blacole.BWというマルウェアが検知されたという警告が出るようになった。

Msemessage

削除を試みたが、Googleで検索をかけるたびに、この警告メッセージが出てくる。

しばらく放置していたら、Microsoft Security Essentialsが自動的に削除したというメッセージが出てきた。以降、警告が出てこなくなった。

現在、トレンドマイクロのオンラインスキャンを実行中(既に1回実行済みだが脅威は見つかっていない)。

その後、トレンドマイクロのオンラインスキャンおよびniftyが提供しているシマンテックのオンラインスキャンを実行してみましたが驚異は見つかりませんでした。

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【追記】

Japan Forefront Server/Client & RMS infomation blog

[Microsoft Antimalware] Google サイトの誤検出

http://blogs.technet.com/b/fcsinfojp/archive/2012/02/15/microsoft-antimalware-google.aspx

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2012年2月13日 (月)

定常波 - 用語

 振動数、振幅、速さが同じで進行方向が逆の2つの波が重なり合うときに現れる波。定在波ともいう。波が進行方向に対して垂直な面で反射すると、波は進行してきた方向に跳ね返される。このとき、もとの波と反射して戻って来る波の重ね合わせで定常波ができる。

定常波 ( standing wave )

 重なり合う前の2つの波は山や谷の位置が進んでいくが、重なり合ってできた波は山や谷の位置が変わらず、その場で振動しているだけで進んでいないように見える。定常波の媒質の振動が最も激しい部分を腹、全く振動しない部分を節という。

 ギターなどの弦楽器の弦は両端が固定されているが、弦をはじいて振動させると、弦の両端が節となる定常波が生じ、その振動数が弦の音程となる。

 管楽器の場合は、管口で発生した空気の振動の波が管内で反射を繰り返し、波が重なり合い定常波が生じる。両端が開いた開管では、両端が腹となる定常波を生じる。瓶の口に息を吹き込むような楽器は、片方が閉じた閉管であり、閉じられた端が節となる定常波が生じる。発生した定常波の振動数が管楽器の音程となる。

 蛇腹のついたホースをぐるぐる回すと音が出るが、これもホースの内部でできる定常波によるものである。

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2012年2月11日 (土)

乱視 眼の仕組み(5)

乱視と乱視の矯正

 乱視はものが二重に見えたり、方向によって見え方が違ったりします。乱視は角膜の縦方向と横方向で屈折力が違うために起こる屈折異常です。この乱視を正乱視といいます。

 正乱視では次の図のように像が2カ所で結ばれます。これはレンズの収差の非点収差と同じ現象です。乱視を矯正するには角膜の縦方向と横方向で屈折力を合わせる必要があります。そこで方向によって屈折力が異なるシリンドリカルレンズ(トロイダルレンズ)を使い、縦方向と横方向の像のできる位置をそろえます。

乱視と乱視の矯正

 乱視には角膜表面の凸凹によって起こる不正乱視があります。不正乱視はメガネで矯正できないため、コンタクトレンズを使います。コンタクトレンズと角膜の間に涙が入り込んで凸凹が解消され、乱視が矯正されます。

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2012年2月10日 (金)

老視 眼の仕組み(4)

老視と老視の矯正

 老視(老眼)で近くのものが見にくくなるのは、老化によって水晶体の調整能力が低下し、近点が遠くなるからです。このため老視の人が老眼鏡を使わずに本を読むときには、本を正視の近点より離さなければなりません。一方、老視では遠点は変わることがなく無限遠にありますから、遠くのものは裸眼でも良く見えます。近視と遠視は遠点が変わる眼の屈折異常ですが、老視は近点が変わる眼の屈折異常です。

 老視は水晶体の調整能力が低下しているため、次の図のように像が網膜の後側に結ばれてしまいます。そのため、老視の矯正には光を集める働きのある凸レンズを使います。どれぐらいの焦点距離の凸レンズが必要になるかは、老視の度数によって決まります。

老視と老視の矯正

遠近両用眼鏡の仕組み

 老眼鏡をかけると近点が近づきますが、同時に遠点も近づくため遠くが見えにくくなります。そのため、普通の単焦点レンズの老眼鏡は近くのものを見るときにだけ使います。遠近両用眼鏡はレンズの上側と下側で屈折率が違います。遠くを見るときはレンズの上側を使い、近くを見るときは視線を下げてレンズ下側を使ってものを見ます。遠近両用眼鏡には境目のある二重焦点レンズと境目のない累進屈折レンズがあります。

 一般に正視の人の遠近両用眼鏡は、レンズの上部には度が入っておらず、下部が凸レンズになっています。

二重焦点レンズと累進屈折レンズ

近視の人が老視になるとどうなるか

 一般的な近視の眼は水晶体が厚くなっているわけですから、眼の屈折力が正視の眼よりも強くなっています。ですから、近視の眼は近いところが良く見える眼といっても良いでしょう。

 近視の眼は近いところが見える分、遠いところが見えないので、眼鏡をかけて眼の屈折力を弱くする必要があるのですが、矯正された近視の眼の屈折力は正視の眼と同じようになります。

 ですから、眼鏡をかけた分、近点は遠くになりますので、裸眼よりも近くのものは見えにくくなります。このことは、新聞などを眼に近づけていき、どこまで文字が読めるかで確かめることができます。眼鏡をかけているときより、かけていないときの方が、新聞を眼に近づけることができます。もっとも、日常生活においては、眼の水晶体の厚さの調整がうまくできているうちは、眼鏡をかけていれば遠くのものも、近くのものも良く見えます。

 近視の人が老視になると、やはり近くのものが見えなくなります。しかし、近視はもととも近くのものが見えやすい眼なので、近くのものが見えにくくなるのがわかるのは、眼鏡をかけているときです。裸眼の状態では近くのものが良く見えるはずです。

 ですから、近視の人は近いところを見るだけならば、老眼鏡を必要としません。近くのものを見るときには、眼鏡を外せば良いのです。よく、眼鏡をおでこにあげて、新聞などを読んでいる人がいますが、近視の人は、それだけで近いところの文字が読めるようになるのです。

Image2_2

遠くも、近くも見えるようにしたいときには、遠近両用眼鏡をかけます。一般に近視の人の遠近両用眼鏡は上部が凹レンズで、レンズの下部には度が入っていません。

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2012年2月 9日 (木)

ハレー彗星が近日点を通過(1986/02/09)

ハレー彗星はおよそ76年の周期で地球のそばにやってきます。地球などの惑星の周期軌道は円に近い形ですが、多くの彗星の周期軌道は細長い楕円形です。ハレー彗星の軌道は、太陽のそばから、海王星の向こう側までのびた細長い楕円形をしています。

Halley's Comet Orbital Path

 ハレー彗星の核は直径約10Kmのいびつな形をしています。核は岩と塵からできていて、そのまわりを氷が覆っています。ハレー彗星が太陽に近づいてくると、熱で氷が気体となり核のまわりが球形に光り輝きます(この輝いた部分をコマといいます)。また、彗星の核から放出された物質が光輝いて尾を引いたように見えます。

Lspn_comet_halley

Comet P/Halley as taken March 8, 1986 by W. Liller, Easter Island, part of the International Halley Watch (IHW) Large Scale Phenomena Network. 
http://nssdc.gsfc.nasa.gov/photo_gallery/photogallery-comets.html

Edmund_halley イギリスの天文学エドモンド・ハリーは1700年の始めに彗星が楕円軌道をしていることに気がつき、ニュートンの運動の法則に基づいて計算を行い、ハレー彗星が1758年か1759年に地球に接近することを予測しました。彼が予測した通り、ハレー彗星は1758年の暮れに地球のそばにやってきました。そのため、彗星の名前がハレー彗星と名付けられました。

 ハレー彗星の観測でもっとも古い記録は紀元前240年のもので、中国の秦の始皇帝が「ほうき星」を見たと伝えられています。紀元前240年以来、これまで地球に30回接近しています。前回、ハレー彗星がやってきたのは1986年です。1986年の接近では、2月9日に近日点を通過しました。近日点というのは、惑星などが太陽にもっとも近づく点のことです。ハレー彗星の近日点は約1.5億Kmです。次にハレー彗星がやってくるのは2062年です。

 次の影像は松下電器が1982年に流していたハレー彗星を題材にしたテレビのコマーシャルです。短い時間の中でハレー彗星についてしっかりと説明する内容にまとめられています。

ナショナルテレビ αデジタル CM 「お帰りなさい、ハレー彗星」 1982年

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近視と遠視 眼の仕組み(3)

近視と近視の矯正

 近視は近くのものは良く見えますが、遠くのものがよく見えません。これは近視の遠点が無限遠になく眼の間近にあるからです。

 近視は次の図のように水晶体が最も薄い無調整の状態で、遠点より遠くからやってくる光を網膜の手前で結びます。そのため、網膜上で光が広がってしまうため、ものがぼやけて見えます。

 像を網膜に結ぶようにするためには、眼の屈折力を弱める必要があります。そこで、近視の矯正には、光を広げる働きをもつ凹レンズを使います。どれぐらいの焦点距離の凹レンズが必要になるかは、近視の度数によって決まります。

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遠視と遠視の矯正

 遠視は水晶体の厚さが無調整の状態でものがはっきりと見える遠点がありません。つまり、遠視は無限遠のものを見るときにも毛様体を緊張させ水晶体を厚くします。近くを見るときと同じように遠くを見るのが遠視です。たえず毛様体を緊張させているため、非常に疲れやすい眼です。

 遠視は次の図のように水晶体が最も薄い無調整の状態で、無限遠からやってくる光が網膜の後側で結ぶように進みます。そのため、ものがぼやけて見えません。

 像を網膜に結ぶようにするためには角膜と水晶体の屈折力を強めてやる必要があります。そこで光を集める働きをもつ凸レンズを使います。どれぐらいの焦点距離の凸レンズが必要になるかは、遠視の度数によって決まります。

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 近視には次の図の左側のように角膜と水晶体の屈折力が強すぎるために起こる屈折性近視と、眼の奥行き(眼軸)が長すぎるために起こる軸性近視があります。一般的には、軸性近視は遺伝によるもので、近視の多くは環境への適用による屈折性近視と考えられています。普段から近いところばかりを見ていると毛様体が緊張した状態が続き、水晶体が厚い状態から元の薄い状態に戻りにくくなり、やがて屈折性近視になると考えられています。また、成長の過程で眼球の大きさも変わりますが、近視が眼球の大きさの変化に関係するため、屈折性近視と軸性近視が併発するとも考えれています。

遠視にも角膜や水晶体の屈折力が不足しているために起こる屈折性遠視と眼の目の奥行き(眼軸)が短いために起こる軸性遠視があります。生まれたばかりの赤ちゃんは軸性遠視で、成長につれて眼球が大きくなり、やがて正視になります。遠視の多くは遺伝性の軸性遠視と言われています。

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2012年2月 8日 (水)

正常な眼の働き 眼の仕組み(2)

眼でピントが合う範囲

 眼でピントを合わせることができる最も近い点を近点、最も遠い点を遠点といいます。近点と遠点の範囲を明視域といいます。近点は20代で約10 cmですが加齢とともに長くなります。一方、正常な眼の遠点は無限遠にあります。

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 眼は近点より近いところにピントを合わることができません。成人の正常な眼でものがよく見える範囲は、個人差はありますが眼から25 cm以上離れたところです。この25 cmを明視の距離といいます。

遠くを見る眼と知覚を見る眼

眼が遠くのものを見ているときは、毛様体は弛緩しており、水晶体は無調整の状態で最も薄くなっています。近くのものを見るときには、毛様体が緊張し、水晶体が厚くなります。

次の図のように正常な眼は水晶体の厚さが無調整の状態で、無限遠にある物体からやってくる光を網膜上に結びます。このように無限遠からやってくる光を網膜上に結ぶことができる正常な状態の眼を正視といいます。

遠くのものを見ている眼

眼が遠くを見ている状態で、近くの物体からやってくる光は次の図のように網膜の後側で像を結ぶように届きます。ですから、遠くを見ているときには、近くの物体は良く見えません。

遠くを見ているとき、近くのものはよく見えない

 眼は近くのものを見るとき水晶体を厚くします。水晶体が厚くなると眼の屈折力が大きくなるため、次の図のように像を結ぶ位置が前側に移動し、像が網膜上に結びます。

近くのものを見ている眼

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    2012年2月 7日 (火)

    眼の構造と物体の見え方 眼の仕組み(1)

    眼のしくみ

     次の図はヒトの右眼の眼球を上から見たときの断面図です。眼球は鞏膜(強膜)に囲まれた構造をしており、屈折率約1.34のガラス体で満たされています。眼球の前方には透明な角膜と水晶体があります。角膜の直径は約12 mmで、屈折率は約1.38です。角膜と水晶体の間の眼房は屈折率が約1.34の眼房水で満たされています。水晶体は直径が約8 mm、屈折率が約1.4で凸レンズの形をしています。

    眼の構造

     眼に届いた光はまず角膜で大きく屈折して眼の中に入ります。このとき、虹彩は明るさによって瞳孔の大きさを変化させ、眼に入る光の量を調整します。瞳孔を通った光は眼房を通り抜けて水晶体に入り、網膜上に物体の像を結びます。

    毛様体と水晶体の働き

     眼は遠くのものや近くのものを見るときには、毛様体を伸縮して水晶体の厚さを調節し、網膜に像ができるようにします。水晶体で屈折した光はガラス体を通過し、網膜に像を結びます。

     次の図は遠方の鳥を見たときの眼に入る光の進み方と網膜にできる像の様子を示したものです。網膜には物体の倒立した像が映ります。

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    近くの物体と遠くの物体の見え方

     景色を眺めているとき、近いところにあるものは大きく見え、遠いところにあるものは小さく見えます。図4は近くの物体と遠くの物体を見たときの様子を示したものです。物体OAと物体O’’Bの大きさは同じですが、眼からの距離が異なるため、眼に入ってくる光の角度が変わり、網膜にできる像の大きさが変わります。このように眼は物体の大きさを光がやってくる角度として捉えています。

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    ものが見えるとは

     網膜に光があたると、網膜で感じた光の色や明るさなどの情報が視神経を通って脳へ伝わります。脳はその情報をもとに複雑な処理を行います。その結果、私たちは物体を見ることができるのです。

     物体が見えるというのは、網膜が物体の色や形を光の情報として感じ、脳がその光の情報をもとに物体の色や形や動きを認識するということです。この目と脳の働きがあって、私たちははじめて物体を見ることができるのです。

    Image18

     網膜できちんと物体をきちんととらえることができないと、物体を正確に見ることができません。近眼、遠視、老眼の人が物をよく見ることができないのは、眼のピントを調節する機能が低下しているために、物体の形を網膜で正確にとらえることができないからです。

     網膜で物体の形を正確にとらえることができないと、脳でも物体の形を正確に認識することはできません。逆に脳の働きのために、物体の形を正確にとらえることができないという例もあります。それが、いわゆる錯視です。

    錯視画像は本当に錯覚なのか検証してみた

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    2012年2月 6日 (月)

    信号を光にのせて届ける 光ファイバーの仕組み

    ■光ファイバーが光を伝える仕組み

     光通信に使われる光ファイバーには、光を減衰させることなく遠くまで伝送できるように、非常に透明度の高いガラスやプラスチックが使われています。

     光ファイバーは、光が屈折率の違う物質の境界面で全反射するという性質を利用しています。。光ファイバーは屈折率が異なる2つのガラスやプラスチックを使って二重構造になっており、光がファイバの中を反射を繰り返しながら進むようになっています。このため光を弱めることなく遠くまで伝えることができます。

    光ファイバー

    ■ガラス製光ファイバー

     ガラス製の光ファイバーには高純度の石英(水晶)が使われます。普通のガラスは次ののように数センチの厚さで光の強さが弱くなってしまいます。厚さが1メートルにもなると、真っ暗になり、向こう側が見えなくなります。

     高純度の石英は光を弱めることなく何十キロメートル先まで届けることができます。そのため、石英の光ファイバーは長距離用として使われます。しかしながら、石英は非常に高価です。また、重くて扱いが面倒であり、硬くて、折れやすいため、加工が難しく、自由に曲げることができません。光ファイバー同士ををつなぐにも高度な技術を必要とします。

    ■プラスチック製光ファイバー

     光ファイバーに使われる透明なプラスチックは石英ほど透明ではありませんが、普通のガラスより透明度が高く、石英よりずっと安価です。また、軽くて扱いやすく、柔らかくて、折れにくいため、加工しやすく、自由に曲げることができます。さらに、融かすことによって、光ファイバー同士を簡単につなぐことができます。

     光ファイバーの材料として広く使われているプラスチックは透明度の高いポリメタクリル酸メチル(PMMA)です。透明度が高いと言ってもPMMA製の光ファイバーは数十メートルしか光を届けることができません。しかし、装置の中、屋内、車内などで使うには十分な透明度です。そのため、プラスチックの光ファイバーは短距離用として使われます。

     プラスチック製の光ファイバーの伝送距離を伸ばすには、PMMAよりも透明度の高いプラスチックを使う必要があります。現在、PMMAを改良したプラスチックが開発されています。非常に高価で、透明度は石英に及びませが、プラスチックの特性を活かすことができるという理由で、使われるようになってきました。

    ■光で信号を送る仕組み

     単純な光通信は単一波長光通信システムといわれ、ひとつの波長のレーザー光に情報を乗せて一本の光ファイバで伝送します。

     最近では、複数の異なる波長のレーザー光にそれぞれ情報を乗せて、光を混合してから一本の光ファイバーに伝送するという波長多重通信システムが主流になっています。こちらは受信するときには、送られてきた光をそれぞれの波長の光に分光して、各波長の光ごとに情報を読み取ります。一本の光ファイバーで、よりたくさんの情報が伝送できるようになっています。これはレーザー光が単一波長の光であることと、それぞれの波長の光を混合しても、分光することによって、波長ごとの光をもと通り取り出すことができるという光の性質をうまく利用したものです。

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    2012年2月 4日 (土)

    透鏡 台湾版のレンズのキホンが発売されました。

    昨年末にレンズのキホン中国語版が発売されましたが、続いて台湾版が発売されました。

    台湾版のタイトルは単に「透鏡」となったようです。ずばり「レンズ」というタイトルです。

    レンズのキホン 透鏡

    出版社 :  瑞昇文化

    作者 :  桑嵨幹  譯者 :  陳姵君

    頁數 :  224 

    EAN :  9789866185731 ISBN :  9789866185731 

    出版日期 :  2011.11 規格 :  平裝/14.8*21/彩色 

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    2012年2月 3日 (金)

    染料と顔料 - 用語

     染料と顔料は着色剤である。染料と顔料の大きな違いは水や油などの溶媒に溶けるか溶けないかである。溶媒に溶かして使われるものが染料、溶媒に分散させて使われるのが顔料である。

     染料は主に紙や布の染色に使われる他、食品やプラスチックの染色などに使われる。染料は溶媒と一緒に染色する素材に染みこんで素材と化学結合するため色落ちしにくい。染色するときには無色で、染めた後に化学反応などで発色させるものもある。染料には天然染料と合成染料がある。天然染料は古くから利用されており、植物や昆虫などから抽出した色素から使われる。合成染料は19 世紀の半ばに発明された。

     顔料はインク、絵の具、塗料などに使われ、それらをものの表面に塗って着色させる。また、プラスチックやゴムにねりこんで補強剤として使われるものもある。顔料には天然顔料と合成顔料があり、さらに無機顔料と有機顔料に分けられる。天然の無機顔料は人類が初めて利用した着色剤であり、古代壁画にも使われた。天然の有機顔料は染料を溶媒に溶けないような構造にしたレーキ顔料などがある。合成無機顔料は18世紀初めに発明されて以来、様々な種類のものがある。

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    2012年2月 2日 (木)

    科学捜査に光の目 ルミノール反応の仕組み

    ■ルミノール反応とは

     ルミノール反応は犯罪捜査で血痕の検査に使われています。血痕の色は新撰なときは赤色をしていますが、時間の経過とともに褐色、黄色と変化します。ですから、犯行現場で血痕らしきものが見つかったとしても、目視ではそれが血痕であるかどうかの判断はつきません。その判断に使われるのがルミノール反応です。

     ルミノール反応は1928年にドイツの化学者H.O.Albrechtによって偶然発見されました。彼はルミノールに過酸化水素水を加えると、青白い光を出すことを発見し、この反応を生じさせるためには銅や鉄などの触媒が必要であると述べています。

     1937年にドイツの法医科学者のWalter Spechtが、血液がこの触媒となることを見い出し、その後、犯罪捜査に用いられるようになりました。

    Luminol demo HD

     血痕にルミノールと水酸化ナトリウムを混ぜたアルカリ溶液と過酸化水素水の混合液を吹きかけると、血痕が青白く光ります。この反応は血液が数万倍以上希釈されていても起こりますから、非常に感度の高い分析法です。

    ルミノールと過酸化水素水の混合液はそのままでは反応しませんが、血液中のヘモグロビンに含まれるヘムという鉄原子をもつ物質が反応を促進させる触媒の役割をして反応が起きます。

    まず触媒によって過酸化水素が分解し活性酸素ができます。活性酸素は非常に不安定で物質を酸化させる性質があります。活性酸素がルミノールと反応すると、次の図のような反応が起こります。

    ルミノール反応の反応式

     反応で生じた物質はエネルギーが高い励起状態にあります。励起状態になった物質はすぐにエネルギーの低い基底状態に戻ります。そのときに、励起状態と基底状態の差分のエネルギーを光として放出します。差分のエネルギーの大きさは波長424 nmの青色光のエネルギーと等しいので、放出される光は青色光となります。

    ■光ったからといって直ちに血液とは判断できない

     このように化学反応で光が出る現象を化学発光(化学ルミネッセンス)と言います。ルミノール反応は酸化反応ですから、過酸化水素水でなくても市販の漂白剤などの酸化剤でも反応が起きます。

     また、ルミノール反応は血液中の鉄を含むヘムが触媒となって起こると説明しましたが、触媒となる物質はヘムだけではありません。鉄の他に銅やコバルトなどの金属元素を含む物質なども触媒となります。つまり、過酸化水素を分解する触媒であれば良いということになります。

     たとえば、大根にはパーオキシターゼ(peroxidase、ぺルオキシターゼとも呼ばれる)という酵素が含まれていますが、パーオキシターゼは過酸化水素を分解させ、物質の酸化反応を促進する触媒となる酵素です。パーオキシターゼは大根だけでなく、セイヨウワサビやキュウリをはじめとする植物に含まれており、食品添加物としても使用されています。ですから、ルミノールと過酸化水素水の混合溶液をパーオキシターゼを含む物質に触れさせると、ルミノール反応が起こり、青い光を発光します。

     ですから、科学捜査ではルミノール反応はあくまでも予備試験です。ルミノール反応で発光したとしても、ただちにそれが血痕と断定することはできません。それが血液なのかどうか、血液型は何かなどの検査が行われます。

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    絵とき「光学」基礎のきそ (Electronics Series)

    絵とき「光学」基礎のきそ (Electronics Series)

    齋藤 晴司 (著)

    オーソドックスな解説書ですが、わかりやすいです。

    価格は2,310円と少々高めです。図もしっかりしていますが、このページ数と価格でカラーではないのがちょっと残念です。

    内容

    光学に対するイメージをつかみ、使いこなせることを目標にした光学の入門書。極力数式を使わずに光の基本的な性質から結像や干渉、光学製品のしくみまで光学の基礎を豊富な図とともにやさしく解説する。

    単行本: 224ページ(A5)
    出版社: 日刊工業新聞社 (2011/11)
    ISBN-10: 4526067849
    ISBN-13: 978-4526067846
    発売日: 2011/11

    目次

    はじめに

    第1章 光とは
    1-1 光の直線性
    1-2 光の重なり
    1-3 宇宙からの光
    1-4 光電効果
    1-5 光の強さとエネルギーの関係
    1-6 光は波か粒子かの問題
    1-7 光の速度について
    1-8 レーザの光について

    第2章 光の基本的な性質(波としての光・波動光学)
    2-1 波としての振舞い
    2-2 光の伝播
    2-3 光の要素(波長、振幅、振動数、周期)
    2-4 物質中の光の速度
    2-5 基本となる光の表し方
    2-6 波の式における波長と周期
    2-7 光の回り込み
    2-8 光の進み方
    2-9 光波としての反射と屈折
    2-10 光の位相について
    2-11 光の分光
    2-12 光の集合度合い

    第3章 反射と屈折(粒子としての光・幾何光学)
    3-1 光線と光束
    3-2 反射と屈折による光路
    3-3 水中での物体の見え方
    3-4 全反射
    3-5 ファイバーの原理
    3-6 屈折率
    3-7 プリズムによる反射と屈折
    3-8 球面による屈折と反射

    第4章 光学系による結像(レンズによる結像)
    4-1 レンズの性質
    4-2 レンズによる結像作用
    4-3 像の大きさと明るさ
    4-4 像の形態と深度
    4-5 レンズの組み合わせ
    4-6 レンズの収差
    4-7 像の評価

    第5章 光の干渉
    5-1 強め合う光と弱め合う光
    5-2 干渉縞による計測
    5-3 薄膜コートについて
    5-4 シャボン玉
    5-5 CD、DVDのデータの読み取り(光の干渉の利用法)

    第6章 光の回折
    6-1 回折による光
    6-2 開口形状による回折
    6-3 分解能のいろいろ
    6-4 回折格子について(光の回折の利用法)

    第7章 光の偏光
    7-1 光の振動方向
    7-2 偏光板の特性
    7-3 反射による偏光
    7-4 複屈折物質の偏光
    7-5 波長による位相のズレ
    7-6 リターデーションの違いによる分光特性と色
    7-7 液晶ディスプレーの構造(光の偏光の利用法)

    第8章 色と明るさ
    8-1 眼の構造
    8-2 光の色
    8-3 色度座標
    8-4 色温度
    8-5 明るさ

    第9章 光学製品
    9-1 ルーペの光学系
    9-2 顕微鏡の光学系
    9-3 望遠鏡の光学系
    9-4 カメラの光学系

    第10章 自然界の光
    10-1 空が青い理由
    10-2 朝夕の太陽光のスペクトル
    10-3 虹の色について
    10-4 ステンドグラスの色の鮮やかさ
    10-5 蜃気楼について
    10-6 グリーンフラッシュ

    参考文献
    索 引

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