光速は有限か無限か 光速の測定(4) フィゾーとフーコー
■地球上で光速の測定
地球上の測定可能な距離を使って初めて光速を測定しようと試みたのはフランスのアルマン・フィゾーとレオン・フーコーです。

アルマン・フィゾー(左)とレオン・フーコー(右)
2人は共同でフランソワ・アラゴが考案した回転鏡を使って光速を測定する装置を開発していましたが、やがて意見の対立から共同研究を中止し、それぞれ独自に研究を進めるようになりました。
1849年、フィゾーは次の図のような光源と鏡の間に歯車を置いた装置で光速を測定しました。フィゾーとフーコーが共同開発していた装置は歯車の部分が回転鏡でしたが、フィゾーは回転鏡を使わなかったのです。
フィゾーはこの装置の歯車までを自宅に置き、鏡を自宅から約8.6キロメートル離れた丘の上に置いて、この間で光を往復させました。歯車を回転すると、光は歯車の歯で遮られたり、歯と歯の隙間を通り抜けたりします。フィゾーは歯車の回転数と歯数から、光が往復する時間を測定し、光速を秒速約31万3千キロメートルと求めました。
1850年、フーコーは回転鏡を使った装置で光速を測定することに成功しました。この装置は約18メートルの距離で光速を測定することができました。フーコーはこの装置の改良を進め、1862年に光速を秒速約29万8千キロメートルと求めました。
また、この装置は光速を短い距離で測定できるため、水中の光速を測定することもできました。
当時、光が粒子なのか、波動なのか議論がありました。粒子説では空気中から水中に入る光が水面で折れ曲がるのは、光の粒子が力を受けて速くなるからだと考えられていました。一方、波動説では空気中から水中に入る光の速さは遅くなると考えれていました。
当時、すでに光が回折や干渉することが知られていて、波動説がかなり有力になっていましたが、フランソワ・アラゴは水中の光速の測定結果が光の波動説を決定づけるものになるだろうと考えていました。
フーコーは、水中の光速が空気中の光速より遅くなることを確かめ、光は波動であることが証明されたのです。
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