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2011年12月10日 (土)

太陽光が緑色の閃光に グリーンフラッシュ

 西の空を真っ赤に染める太陽が水平線に沈み、その輝きがまさに消えようとする日没の直前に、太陽から緑色の光が一瞬見えることがあります。この現象をグリーンフラッシュといいます。

 夜空に輝く星の光は地球の大気で屈折しています。この屈折の度合いは天頂ではゼロですが、星の高さが低くなるほど大きくなります。そのため高度の低い星は実際の星の位置よりも浮き上がって見えます。この現象を大気差といいます。

大気差の詳しい説明は次を参照してください。
見えている月がそこにはない 大気差の仕組み
http://optica.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-a0f7.html

 太陽光は赤色から紫色までの可視光線を含んでいますが、光の屈折率は波長によって異なります。すなわち、赤色より緑色の光の方が、緑色より青色の光の方が、大きく屈折します。ですから、実際には、同じ物体から出る光でも、紫や青い光の方が、赤い光よりも浮き上がっていることになります。

 太陽が西の空に沈むとき、太陽からの光は赤色に見え夕焼けとなります。そうして太陽が水平線(地平線)に消える頃にはほとんどの色の光が人間の目に届かなくなり空は暗くなります。この過程では、実際には赤い光の方が青い光よりも先に見えなくなっていきます。そのため、日没直前には赤い光よりも波長の短い光が残って見えるというわけです。このとき見える光の色は緑色のため、この現象はグリーンフラッシュと呼ばれます。

 ところで、「紫色や青色の光の方が緑色の光より波長が短いのだから、紫や青い光が見えるのでは」と疑問を持つ人もいると思います。日没時に、紫や青い光は見えないのは、波長が短いため、大気で散乱されてしまうからです。

詳しい説明は次を参照してください。

 グリーンフラッシュはめったに見ることができない現象です。執筆者もグリーンフラッシュを見たことはありませんが、緑色の光が十分に見えるほど空気が澄んでいて雲がなく晴れ渡った西の水平線に太陽が沈む時に見ることができるそうです。また高い山からの方が見えやすいそうで、次第に空が明るくなっていく朝焼けでは見ることができないそうです。

 このめったに見ることができないグリーンフラッシュを一緒に見ることができた男女は永遠に結ばれるというロマンチックな伝説があるそうですが、富士山頂付近やカリフォルニアの浜辺では見えることがあるそうです。

YouTubeにグリーンフラッシュの動画がありました。太陽がゆっくりと水平線に沈んでいきますが、まさに日没の直前に緑色の光が見えます。

BGMが入っていますので、音が出て困る人は再生前に音量を下げてください。

グリーンフラッシュ 父島にて

なお、グリーンフラッシュはレンズの収差と勘違いされやすいとされています。肉眼で緑色の光が見えたら、グリーンフラッシュが見えたと言えるでしょう。

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