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2009年11月13日 (金)

鏡の中の世界はどこまで続くか

 鏡と鏡を合わせて、鏡の中をのぞくと映っているものが永遠に続くように見えます。

 下の写真は2枚の鏡に挟まれたカウンターテーブルが片方の鏡に映っている様子を撮影したものです。細線から右側が鏡の中の世界です。

 天井の電灯とテーブルの上のキャンドルが永遠に続いているように見えます。

Photo

 どうして永遠に続いているように見えるかというと、下の図のように2枚の鏡の間で光が何度も反射を繰り返しているからです。 鏡に映った様子が反対側の鏡に映り、その鏡がまた反対の鏡に映り・・・を繰り返しているから、物体が無限に映っているように見えるのです。

Photo2

 それでは、実際のところ、物体は本当に無限に見えているのでしょうか。 鏡をのぞく角度によっては、物体が途中で見えなくなりますが、これはひとまず無視します。

 よく光を反射する鏡といえども、鏡はやってきた光をすべて跳ね返すことはできません。普通の鏡はガラスの裏面に銀やアルミニウムを付着(実際には蒸着)させたものです。銀の光の反射率は98%ぐらい、アルミニウムは90%ぐらいです。

 最近の安価な鏡はアルミニウムが用いられています。アルミニウムの鏡に1の強さの光が当たると、0.9の光が反射されて、0.1の光が失われます。

 つまり下記のように光が反射する割合が減少していきます。ですから、上の図でいうと、鏡の奥に見えるロウソクほど暗くなります。やがて、鏡には映らなくなります。

反射回数 光の強さ
1回目 1x0.9=0.9
2回目 0.9x0.9=0.81
3回目 0.81x0.9=0.729
4回目 0.729*0.9=0.6561
5回目 0.729*0.9=0..59049
 :   :  
n回目 0.9n

もっとも、鏡の奧に映る虚像はどんどん小さくなっていくので、光の減衰にはあまり気がつきにくいかもしれません。

ということで鏡の中の世界はどこまでも続かないでした。

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